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プロンプトデザイナーとは何?意味や仕事内容、プロンプトエンジニアリングとの違いをわかりやすく解説!

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プロンプトデザイナー

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プロンプトデザイナー

皆さんはプロンプトデザイナーをご存じですか?今流行りのChatGPTにおいて、質問を行っていくことでChatGPTから回答が返ってきます。この質問や指示を行い、AIを育てていくのがプロンプトデザイナーです。

本記事ではプロンプトデザイナーとは何かをテーマに、プロンプトデザイナーの意味や仕事内容、プロンプトエンジニアリングの違いなどをまとめました。

プロンプトデザイナーとは何?

プロンプトデザイナー

そもそもプロンプトデザイナーとは何なのか、その仕事内容やプロンプトについての説明などを行います。

そもそもプロンプトとは?

AIは最初から完璧な状態ではありません。真っ新な状態でいるため、真っ新な状態に色んな指示を行っていく中で人間側が求める動きをしてもらいます。この指示を「プロンプト」と言います。

プロンプトは明確な方向性が必要であり、AIに対して進んでほしい方向性を定めていくために存在します。ChatGPTが珍解答を見せるケースは、このプロンプトがまるでダメなケースです。逆にこのプロンプトを明確に活用していくとChatGPTは進化を遂げていきます。

プロンプトで実写のような絵も描ける

プロンプトデザイナー

近年AIが作成したグラビアや写真などがあまりにも精巧にできるため、AIグラビアをまとめた写真集やAIで作った人物をCMに起用したりするケースが登場しています。これらはプロンプトで明確な指示を出すことで作成できます。

AIグラビアを作る際には笑顔を示す「smile」や赤面を示す「blushing face」などのプロンプトがあり、これらをいくつか組み合わせていくことで絵を作り出していきます。そして、何度も指示を出していく中でAIも学習していくため、実写と見まがうような絵が完成するのです。

プロンプトの存在なしにAIがいきなり描き出すわけではありません。AIの出来を左右するのはプロンプトなのです。

プロンプトデザイナーの意味

プロンプト(prompt)には促す、指示する、引き起こすなどの意味があります。AIに限らず、コンピューターなどを使うIT系ではプロンプトは当たり前のように使われています。

コンピューターを動かす際に指示を出すのがプロンプトであり、時折パソコンで出てくる黒い画面に文字が羅列されている状態は、コマンドプロンプトが表示されている状態です。

プロンプトデザイナーの仕事内容

プロンプトデザイナー

プロンプトデザイナーのおおよその意味合いが分かったところで、ここからはプロンプトデザイナーの仕事内容についてご紹介します。

プロンプトの設計

プロンプトデザイナーの仕事はまずプロンプトの設計や開発などを行います。明後日の方向にAIを動かさないためには、的確な指示を出していくことが求められます。確率を高めていくようなものを作り出していくためにも、プロンプトの設計は欠かせません。

プロンプトはできる限り誰が見ても理解できるようにする必要があります。プログラミングでも良いコードはシンプルに書かれていると言われ、高性能を求めるために複雑なコードを書きたくなるものを、あえてシンプルに書くことでプログラミングとしての技量が高まります。

これはプロンプトにも言えることであり、シンプルでわかりやすいプロンプトを書き、求められているものを提供するためにプロンプトの設計を行っていきます。

AIモデルの分析

プロンプトデザイナー

プロンプトデザイナーはプロンプトの設計などを行う際に、AIモデルについて分析を行います。そもそもAIモデルは、プロンプトに対してどのようなものを出すかを決める仕組みのようなものです。

AIモデルには機械学習モデルディープラーニングモデルなどがあり、それぞれに違いがあります。これらの分析を行うことでAIモデルの評価を定め、より品質を上げていくための作業に入るのでとても大事な仕事と言えます。

プロンプトの改善

プロンプトは何度も改良、改善を重ねていく中でよりよいものにつながっていきます。精度を追い求めていくこともプロンプトデザイナーの仕事です。例えば、すべてをおまかせにした状態で新人に仕事を頼めば、その新人が一生懸命考えたモノが出てくるでしょうが、クオリティは低いでしょう。

安定したクオリティにするために、色々な指示を出し、勘違いを起こさないようにし、色々な条件をつけるなどします。この作業がプロンプトの改善です。前回の指示では勘違いが起きたから起こさないように改善していくという作業が該当します。

プロンプトデザイナーはなぜ必要なのか

プロンプトデザイナー

プロンプトデザイナーはなぜ必要なのか、そこにはAI時代においてAIを正しく稼働させていく中で欠かせないものがあるからです。

的確な指示を出してもらうのに欠かせない

ChatGPTは無料でも利用できるツールとなっていますが、YouTuberなどがChatGPTを使っている動画はいずれもあやふやな指示のため、めちゃくちゃな答えに爆笑するようなものが目立ちます。これはChatGPTが悪いのではなく、プロンプトがあまりにも低い質のものとなっているためです。

明確なゴールを目指すには指示の中身をより具体的にさせる、方向性を明確にする、条件を細かく定めるなどの作業を経ることで実現します。しかも、プロンプト1回ですべて実現するわけではありません。1つ1つ丁寧に命令を出し、出てくる答えを見ながら精度を高めていくため、プロンプトデザイナーなしでは成立しないのです。

業務効率化を目指したいから

プロンプトデザイナー

多くの企業はできる限りコスト削減を図ろうとします。その際にAIの活用が必須となります。画像を見て認識する能力も増え、AIがレントゲン写真を見て人間でもわからなかった病気を発見するケースも出てきました。このようにAIの活用が業務効率化につながる状況となっています。

業務効率化のためのAIは質の高いプロンプトによって作られます。こんな時に出番が回ってくるのがプロンプトデザイナーなのです。

プロンプトデザイナーの平均年収

プロンプトデザイナー

ChatGPTが盛んになったことで注目されるプロンプトデザイナーですが、平均年収がいくらぐらいなのか、日本と諸外国の平均年収について比較しました。

日本での平均年収は?

日本での平均年収はだいたい700万円あたりとされています。高くても年収1000万円に手が届くかどうかというところにあり、一見すると高給取りに見えますが、後ほどご紹介する諸外国のプロンプトデザイナーと比較すると明らかに安い状況です。

AI人材は明らかに不足し、ChatGPTの需要は間違いなく高まっているため、今後もこの平均年収とは考えにくいですが、日本での平均年収の低さを嫌って海外へ逃げていく人がいても何ら不思議ではありません。

諸外国では年収30万ドル以上

AI大国とも言えるアメリカではプロンプトデザイナーは花形の仕事と言えます。プロンプトデザイナーの求人募集で年収30万ドル以上の求人もあるからです。つまり、海外でプロンプトデザイナーとして働く場合、日本円で4000万円以上の年収となります。

それだけ今はChatGPTなどのAIがブームのように作られ、AIの競争が激化しているからです。状況次第では年収30万ドルを大きく超えるケースも出てくるでしょう。相当夢のある仕事ですが、日本で年収30万ドル以上を出すケースは考えにくく、これだけの年収を確保する場合には海外に飛び出すしかありません。

ただプロンプトデザイナーは英語が使えれば全く問題がないため、技術さえあればいつでも世界に行けるという点で魅力的な仕事と言えます。

プロンプトエンジニアリングとの違い

プロンプトデザイナー

プロンプトデザインと似たようなものにプロンプトエンジニアリングがあります。結論から言えば、どちらにも大差はなく、プロンプトエンジニアリングと呼ばれていたものがプロンプリデザインに置き換わっていくような状況です。

結局、どちらもプロンプトに関連した仕事で、プロンプト作りに関与するわけですから、明確な違いはありません。そのため、プロンプトエンジニアリング関連の情報はプロンプトデザイナーに置き換えることが可能です。

プロンプトデザイナーに向いている人

プロンプトデザイナー

プロンプトデザイナーに向いている人はどんな人なのか、ご紹介します。

言語表現のレベルが高い

プロンプトを作る際には色々な表現ができる人が強いと言われています。例えば、先ほどのAIグラビアのように、単に笑う、怒る、悲しむだけでは単調な写真となります。しかし、はにかむやおどけるなど人間には色んな表情があります。これをプロンプトで表現できる人が強いのです。

もちろんAIの知識は必須ですが、言語表現レベルが高くて、数学的な知識を持つ人物がプロンプトデザイナーに向いています。後ほどご紹介しますが、プロンプトデザイナーは完全な理系しか務まらないわけではないのです。

プロンプトデザイナーは文系にも務まるか

プロンプトデザイナー

先ほどもご紹介した通り、プロンプトデザイナーは完全な理系だけが務まるわけではありません。むしろ文系的な能力がないとプロンプトデザイナーに向いているとは言えず、理系でも文系的な能力を持ち合わせていなければなりません

そのため、文系の人が未経験からプロンプトデザイナーを目指すことも十分に可能です。もちろんそのためにはAIの知識などが欠かせませんが、多くのスクールが存在しており、仕事をしながら勉強することも可能です。

あとはプログラミングのスキルを身につけるなどやるべきことは多いですが、文系にもその可能性は開けています。

まとめ

プロンプトデザイナーは最近になって登場した職種なので、そこまで競争が激しいわけではありません。むしろ今が最大のチャンスであり、今の子供たちがプログラミング教育を受けて、主力になってくる頃にはブルーオーシャンは終わっている可能性があります。

転職を考えている方は今プロンプトデザイナーを目指していくのもアリでしょう。それくらいにプロンプトデザイナーの可能性は広がっているのです。

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