OpenAIとは?各種AIツールの使い方・ビジネスや会社での活用方法、日本との関係を解説!

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AIは、世界中で注目を集めており、日々研究・開発が進められています。
OpenAIとは、そんなAI技術の発展を目的に設立された非営利団体のことであり、AIサービス「ChatGPT」をリリースしたことでも有名です。
今回は、そんなOpenAIやOpenAIの各種AIツールの使い方、活用方法について解説します。
OpenAIとは?

OpenAIとは、2015年にAIの開発や発展、普及を目的に設立された非営利団体のことです。
世界中の優れたエンジニアや研究者を集めて、ロボット工学や機械学習、経済などの分野の研究を行っており、AI技術を活用したツールやサービスを数多くリリースしています。
これまでにリリースされた代表的なAIサービスの中には「ChatGPT」が挙げられ、多くの方が利用もしくは耳にしたことがあると思います。
最近では、GPTシリーズ「GPT-3」の開発や汎用人工知能(AGI)の普及・発展を目的とした研究・開発を進めており、注目が集まっている状況です。
日本との関係

OpenAIの創業者で最高責任者でもあるサム・アルトマンは、2023年5月に岸田首相との会談を行い、「AI開発は日本でとても重要である」と述べました。
6月には、Twitter Japanの元代表であるジェームズ・コンドーがOpenAIの日本拠点設立に携わっています。
また、OpenAIは日本のAI技術発展のために日本市場への進出を積極的に進めており、日本との関係性を深めていきたいことを示唆しています。
そのため、今後日本ではOpenAIによるAIの発展・普及が急速に進んでいくことが予想されています。
OpenAIの歴史

OpenAIは、2015年に起業家兼投資家であるサム・アルトマンとテスラやSpaceX、Twitterの代表であるイーロン・マスクによって、アメリカ合衆国 サンフランシスコ州で設立されました。
2016年にはMicrosoft社との提携を締結し、2019年には資金調達力の向上を目的に営利企業「OpenAI LP」を設立。
その後、OpenAI LPはMicrosoft社から約10億ドルの出資を受け、2021年には約20億ドルの出資を受けました。
2022年11月には「ChatGPT」を公開し、2023年1月Microsoft社がOpenAIに約100億ドルの巨大投資を行いました。
2023年3月「ChatGPT」と「Whisper」のAPIと「GPT-4」を公開。
以上が大まかなOpenAIの歴史です。
OpenAIが注目されている理由

OpenAIは、AIの開発や普及、発展を目的として運営されているので、世界中で高い注目を集めています。
そんなOpenAIが注目されている具体的な理由にはどのようなものがあるのか気になる方も多いです。
ここでは、OpenAIが注目されている理由について解説します。
膨大なビッグデータを用いた学習能力がある
OpenAIは、膨大なビッグデータを用いた学習能力のあるシステムを使い、高度なデータ分析やディープラーニングを行っています。
そのため、GPTシリーズなどのAIサービスを開発することができ、ビジネスや日常生活で効果的に活用することが可能です。
実際に、ChatGPTはリリースから約2ヶ月で1億人以上のユーザーが世界中で利用するほど、高い注目を集めました。
プラットフォームがオープンソースで提供されている
OpenAIは、AIの開発や普及、提供を目的として設立された非営利団体なので、プラットフォームがオープンソースで提供されています。
そのため、世界中の多くの企業や個人がAI開発や研究のために、OpenAIで公開されているプラットフォームを活用することが可能です。
AIサービスやシステムを開発・提供している企業は年々増加し続けているので、オープンソース化されたプラットフォームの提供は、世界中で注目される理由になっています。
多大な実績・ネームバリューがある
OpenAIは、シリコンバレーで有名な起業家兼投資家のサム・アルトマンとテスラやSpaceXの創業者であるイーロン・マスクによって設立されました。
さらに、他にも数多くの有名投資家・起業家・研究者が携わっており、CPTシリーズをはじめとしたさまざまなAIサービスの提供、Microsoft社からの巨額の出資を受けたという実績も誇っています。
以上のように、OpenAIは多大な実績とネームバリューのある非営利団体なので、世界中から高い注目を集めています。
OpenAIが提供しているサービスとその使い方

OpenAIは、数多くのAIサービスを提供していますが、その中でも代表的なものが主に以下4つです。
- ChatGPT
- Whisper
- DALL・E
- OpenAI Codex
ここでは、以上4つのAIサービスとその使い方について解説します。
ChatGPT
ChatGPTは、2022年11月にリリースされた対話型AIのことで、人間のような自然な受け答えができることが特徴です。
どんな質問や問いかけに対しても、膨大な学習データから高い精度でスムーズに受け答えができるので、ビジネス活用ができるとして期待されています。
ただ、2021年までのデータしか学習していないので、誤った情報や信憑性の低い情報を発信することも多いです。
また、有料プランでの提供もされていますが、無料でもスマホアプリや公式サイトから利用できます。
ChatGPTを詳しく紹介している記事はこちら
Whisper
Whisperとは、2022年9月にリリースされた音声データを元にテキスト変換ができる音声認識モデルのことです。
インターネット上から68万時間の音声データを与えて学習させているので、さまざまな性質・発音・会話・歌まで高い精度で文字起こしができます。
2023年3月には、誰でも利用できるようにAPIが公開されているので、サイトやアプリへの組み込みが可能です。
利用料金は、1分ごとに0,0006ドルで日本円だと1時間あたり50〜60円で利用できます。
また、Google ColaboratoryかGitHubのオープンソースを使い、利用前に実行環境を準備すれば無料で利用できます。
DALL・E
DALL・Eとは、2021年1月にリリースされたテキストを入力することでテキスト内容を画像に変換してくれる画像生成AIのことです。
入力されたテキスト内容によって、現実では存在していない仮想のキャラクターや動物などの画像を生成することができます。
現在は、2023年9月にリリースされた最新モデルの「DALL・E 3」があります。
また、ChatGPTの有料プラン「ChatGPT Plus」でも使用でき、日本語対応もしているので、使いやすいです。
OpenAI Codex
OpenAI Codexとは、2021年8月にリリースされたテキストで指示するだけでプログラミングのコードを生成するAIのことです。
OpenAI Codexでは、主に以下のプログラミング言語に対応しています。
- Python
- JavaScript
- Go
- Perl
- PHP
- Ruby
- Swift
- TypeScript
- SQL
- Shellなど
現在はベータ版を無料で利用することができますが、2023年3月にサポートが終了しています。
ただ、OpenAIのアカウントを取得することで誰でも利用できます。
OpenAIが提供するサービスを活用する際の注意点

OpenAIが提供しているAIサービスを活用することで、ビジネスや日常生活をより豊かにすることができます。
ただ、そんなOpenAIが提供するサービスを活用する際には、主に以下3つの点に注意しましょう。
- 情報が定かではない時がある
- 専門性の高い情報には不向き
- 信用しすぎないようにする
OpenAIで提供されているサービスは、高度な機械学習によって精度の高い機能を実現していますが、それでも完璧ではありません。
実際に、ChatGPTでは2021年までのデータしか学習していないので、誤った情報や信憑性の低い情報を発信しているケースが多いです。
そのため、これからOpenAIの提供されているサービスの活用を検討している場合は、以上の注意点をしっかりと理解した上で活用しましょう。
OpenAIの今後

OpenAIは、設立されてから現在まで世界中から高い注目を集めており、今後もより注目される期待が高いです。
OpenAIは、2023年に「GPT-4」をリリースして以降も、音声認識モデルや画像生成モデルといったAIを開発・公開し続けています。
さらに、オープンソースでプラットフォームを公開しているので、今後もOpenAIのAI技術を活用したサービスやシステムを開発する企業が増加していくことが期待されています。
日本でも、OpenAIによるAI技術の普及が進んでいるので、多くの人々が日常的にAI技術に触れるようになることでしょう。
OpenAIのビジネスでの活用方法
OpenAIで提供されているAIシステムやサービスは、ビジネスや日常生活で幅広い活用方法があります。
ここでは、OpenAIのビジネスでの活用方法を主に4つ紹介します。
交通機関・自動運転分野での活用

現在、自動運転技術やMaaSによる公共交通の最適化などの取り組みが進んでいますが、現在はまだ未完成の状態です。
しかし、OpenAIが開発した、自動運転技術や信号機や交通機関抑制技術などは急速に発展しており、交通事故や交通渋滞の減少が期待されています。
そのため、交通機関の最適化・自動運転技術の開発・普及は、OpenAIが公開しているAI技術を活用して急速に進められています。
医療・教育分野での活用

医療・教育分野でもOpenAIのAI技術は活用されています。
医療では、機械学習によって精度の高いデータ分析が行えるAIによって、診断・治療・研究などを効率的に進めることが可能です。
さらに、画像認識技術を活用したX線検査・MRI検査の精度向上や自然言語処理技術による医療情報や論文・文献の解析などにも活用されています。
教育では、自然言語処理やディープラーニングによって学習支援や効率的なカリキュラム作成、テストや教材の文章作成などを効果的にサポートできます。
今後、教育現場でOpenAIのAI技術が普及していけば、従来の集団教育から生徒ひとりひとりに適した学習方法や教材を提供することが可能です。
そのため、優れた医療技術の提供や効率的な学習プログラムの作成においてOpenAIは、とても幅広く活用されています。
クリエイティブ分野での活用

映像制作やデザイン制作、Webアプリ・サービス開発などのクリエイティブ分野でも、OpenAIは活用されています。
高度な自然言語処理や音声認識、画像生成技術などは、映画の脚本作成・CG作成・翻訳に夜吹替などを効率的に行うことが可能です。
実際に、テキストによる指示でプログラムに必要なコードを教えてくれる「OpenAI Codex」などもすでに誕生しています。
そのため、制作コスト削減やクリエイティブ技術の向上に大きく貢献します。
ただ、現状では著作権やプライバシー問題などが懸念されているので、それらの問題を解決させていく必要もあります。
まとめ

OpenAIは、日々高度なAI技術の開発・普及を進めており、今後も多くの企業で活用されていくことが予想されています。
現状では完璧に活用することはできていませんが、日本でもOpenAIが進出し始めており年々多くの業界の企業が活用を始めています。
これからAI活用を検討している企業やAI開発に興味のある方は、ぜひOpenAIの動向についても把握しておくことをおすすめします。
さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?

生成AIパスポートは、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が提供する、AI初心者のために誕生した、生成AIリスクを予防する資格試験です。AIを活用したコンテンツ生成の具体的な方法や事例に加え、企業のコンプライアンスに関わる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点などを学ぶことができます。
⽣成AIの台頭により、AIはエンジニアやデータサイエンティストといった技術職の方々だけではなく誰もがAIを使えるようになりました。今、私たちがインターネットを当たり前に活用していることと同様に、誰もが生成AIを当たり前に活用する未来が訪れるでしょう。
そのような社会では、採用や取引の場面で、生成AIを安全に活用できる企業・人材であることが選ばれる前提条件になり「生成AIレベルの証明」が求められることが予測できます。生成AIパスポート試験に合格すると、合格証書が発行されるため、自身が生成AIを安全に活用するためのリテラシーを有する人材であることを、客観的な評価として可視化することが可能です。
ぜひあなたも生成AIレベルを証明し「生成AI人材」に仲間入りしましょう!