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Google PaLMとは?使い方や仕組み・できること|PaLM2とは何が変わったのかまで徹底解説!

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Google PaLM

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Google PaLM

皆さんはGoogle PaLMをご存じですか?Google PaLMはChatGPTなどのAIに対抗するために作られたGoogleのAIです。Google PaLMとはどういうものなのか、詳しくご紹介していきます。

またGoogle PaLMについて、使い方や仕組み、Google PaLMでできることについても解説を行っていきますので最後までご覧いただければ幸いです。

Google PaLMとは?

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Google PaLMとはどういうものなのか、Google PaLMの意味を含め、基本的な情報をご紹介していきます。

Google PaLMの意味

Google PaLMの正式名称はPathways Language Modeで、Googleが少ないデータで短い時間での訓練を可能にした「Pathways」の言語バージョンといったところです。Pathwaysは万能な人工知能として期待されており、汎用性の高いAIとして用いられています。

Google PaLMは大規模言語モデルの1つ

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Google PaLMはPathwaysを活用して作られた大規模言語モデルの1つです。これまでの言語モデルは1つのモデルに対して1つのことしかできませんでした。しかし、Google PaLMは1つのモデルからいくつものことが可能になったのです。

ChatGPTでも有名な質問のやり取りから翻訳、ソースコードの作成など様々なことが行えます。しかし、英語に限らず、日本語など様々な言語に対応し、実に7000億以上の単語がトレーニングで用いられていると言われています。

Google PaLMの使い方

Google PaLM

Google PaLMの使い方にはどんなものがあるのか、ここからはGoogle PaLMの使い方について詳しくご紹介します。

Generative AI Studioへのアクセス

実際にAIを用いていく場合にはGoogleの場合は「Generative AI Studio」を活用することになります。Generative AI StudioではGoogle PaLM以外にも画像生成モデルからコード作成モデル、音声モデルなどがあります。Google PaLMは大規模言語モデルとして活用できます。

実際にGoogle PaLMを用いるにはGenerative AI Studioへのアクセスが必要で、言語を選択し、サンプルプロンプトなどの確認を行います。その上でGoogle PaLMを活用していくことになります。

レスポンスの調整もできる

Google PaLM

Google PaLMを活用する際にはレスポンスの調整が行えます。最大トークンの出力量をはじめ、温度も調整できます。私たちが考える温度とは違い、ランダム性の調整に用いられます。

温度が低ければアドリブがそこまでない、ランダム性の低いレスポンスとなりますが、高いとそのあたりが自由になります。Google PaLMを使ったAPIを作成する際にはレスポンスの調整が重要であり、いいものを作るには微調整が求められます。

Google PaLMを利用する際の料金の仕組みについて

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Google PaLMを使ったAPIを作成する際には、インプットやアウトプットを行う際に料金がかかります。この料金はプロンプトを使ってどれだけの文字数をインプットしたか、そしてGoogle PaLMからの返答がどれだけ返ってきたかによって料金が変わります。

Google PaLMの場合は1,000文字ごとに0.001ドルとなっており、100万字ごとに1ドルがかかるような形になっています。ちなみにChatGPTの場合はトークンと呼ばれる単位で料金がかかります。

単語単位でカウントされるのがトークンで、1000トークンでいくらという計算になります。1文字単位にすると実はChatGPTの方が掛かりやすいため、Google PaLMの方がたくさん使う上ではお得な可能性が高いと言えるのです。

Google PaLMでできること

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Google PaLMではどんなことができるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。ここからはGoogle PaLMでできることについてご紹介します。

専門的な知識を使った文書を分類できる

Google PaLMに期待されていることは専門的な知識を使った文書を分類できるという期待が込められています。論文などで勉強を行っているので、専門的な知識をしっかりと身につけており、文書の分類が行えるようになります。

より自然な翻訳ができる

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Google PaLMのすごいところは自然な翻訳ができる点です。これまでの翻訳は少し不自然さが見られ、特に日本語への翻訳は意味が違うものへと変化し、日本人が見て失笑してしまうようなことも多々ありました。

しかし、Google PaLMは多言語での使用も想定されているため、より自然な翻訳を可能にしています。Google PaLM2ではさらに磨きにかかっているため、今後より自然な翻訳につながる可能性は十分に考えられるでしょう。

自然な対話が行えるようになる

Google PaLMはダジャレを解説できるくらい、文章の意味などを理解して解釈する力に定評があります。そのため、人間との自然な対話も行えるようになると言われています。文脈の理解度が増したため、どういう意味で言ったのかというところまで認識できるようになったのです。

皮肉交じりの会話をしても、「この人は皮肉を言っている」と思いながら対話をするようになる時代が訪れると言えます。

GoogleBardを使った検索

Google PaLMは既に一般でも利用でき、GoogleBardというサービスが該当します。日本版も2023年4月にスタートしたので、ChatGPT的な使い方、検索が行えるようになりました。

しかも、いくつかの回答案を表示してくれる機能があるなど、特定の回答に納得がいかなかった場合、別の回答を示してくれる機能があります。そして、回答されたものをGoogleドキュメントにエクスポートしてくれるなど、文書作成をよりしやすくさせる機能も出てきたのです。

Google PaLMとPaLM2の違いは?

Google PaLM

Google PaLMも十分立派ですが、最近になり、Google PaLM2が誕生しました。この両者にはどのような違いがあるのかをご紹介します。

多言語の強さが増した

Google PaLMとPaLM2では多言語の強さに違いがあります。Google PaLMの場合にはソースで用いられてきたのが英語なので、基本的には英語を使った学習が行われてきました。しかし、Google PaLM2の場合は作成段階から英語以外の文章をたくさん勉強させています。

多言語が当たり前な環境で勉強をさせてきたことから、多言語に強くなっているのがGoogle PaLM2です。

質の高い文章を活用

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Google PaLMに限らず、とにかくたくさん文章を勉強させることで大規模言語モデルとしての性能を高めようとする動きがありますが、Google PaLM2になると質の高い文章を活用しています。

この場合の質の高い文章とは科学誌ネイチャーに出てくるような科学論文などで、筋道を立てて論理的に展開される文章を学べます。そのため、理路整然とした文章の作成や考えが行えるようになっています。これはChatGPTのように質の良し悪しに関係なく学習させるのとは大きく異なります。

様々なデバイスで使えるようにした

Google PaLM2では様々なデバイスで使えるようになっています。例えば、モバイル端末に導入し、モバイル端末からも利用できるようになったため、より便利な使い方が可能です。

ブラウザやアプリにつなげる形で利用できるケースは多いですが、端末にダイレクトに搭載されているものはそこまで多いとは言えません。その中で様々なデバイスでも使えるようになったことはプラスと言えます。

Google PaLMの課題とは

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Googleでは既にGoogle PaLMの搭載を進めており、Google PaLM2の登場でその動きがより加速すると考えていいでしょう。一方でGoogle PaLMに関しては課題も見え隠れします。ここからはGoogle PaLMの課題についてご紹介します。

計算リソースの問題

Google PaLMの課題としては計算リソースの問題が挙げられます。ある程度省エネで対応できるものの、それでも計算リソースの問題は避けられません。ハイパフォーマンスを維持し続けるだけの計算リソースは欠かせないのです。

それでも他の大規模言語モデルと比べれば省エネになったとはいえ、ハイパフォーマンスを維持するための学習を行うにはそれなりのリソースがまだ求められます。

データの問題

Google PaLMの場合は論文などを活用するので、質の高いものを確保し続けなければなりません。仮にデータが乏しい場合にはその性能は落ちやすくなります。

特に活発な動きを見せない分野の場合はその分データも限られ、納得のいくものが出てこない可能性があるのです。

まとめ

Google PaLMはChatGPTに対抗できるAIであることは間違いありません。特にGoogleのサービスをよく利用するユーザーからすれば、とても便利なものばかりです。

一方でまだまだ克服すべき課題は多く、まだ本格導入から日が浅いため、これからの真価が問われます。まずはGoogleBardなどのサービスを使ってみてその進化を体感してみてはいかがでしょうか。

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