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顔認証システム(顔認識AI)とは?AIを活用したシステムの仕組みやメリット・デメリットと活用事例

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顔認証AI(顔認証システム)

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顔認証AI(顔認証システム)

iPhoneを中心に自分の顔がカギとなり、セキュリティにおいて大いに役立つのが顔認証システムです。マスクをしていてもしっかりと見極められる顔認証の仕組みが気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では顔認証システムとは何かにスポットを当て、顔認証システムを用いるメリット・デメリットなどをご紹介していきます。

顔認証システムとは?

顔認証AI(顔認証システム)

顔認証システムとはどういうものなのか、基本的な情報についてご紹介します。

オーソドックスな認証方式

顔認証システムは顔にある目や鼻などの位置、大きさなどから認証を行っていくシステムです。一見するとウリ2つの双子であってもわずかに顔の形が異なりますが、そのわずかな違いも見抜くため、認証方式としては最もわかりやすく、精度も高い方法と言えます。

顔そのものがカギとなるため、別にパスワードを設ける必要もなければ、カギを持つ必要もありません。どこでも導入しやすく、見極めもしやすいのが顔認証システムです。

AIを活用した顔認証システムの仕組み

顔認証AI(顔認証システム)

最近ではAIを使った顔認証システムが用いられていますが、その仕組みについてご紹介していきます。

2D認証

2D認証は「ビジュアルベース」とも呼ばれ、先ほどご紹介した顔のパーツの位置などでチェックしていくやり方です。事前に顔を登録し、その顔から得られた情報を踏まえて本人かどうかを特定していきます。最もオーソドックスなシステムなので、コストをかけずに導入したい企業に最適です。

3D認証

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3D認証は「IRベース」と呼ばれることもあり、2D認証のほか、赤外線カメラなども活用して奥行きのデータも活用します。奥行きとは彫りの深さなどが該当し、よりしっかりとしたデータから認証を行います。

たとえ表面的にケガをしていたり、髪型を変えたりしても問題はなく、2D認証で問題になる照明の問題もクリアできます。コストは若干かかりますが、セキュリティレベルを確実に上げられるでしょう。

顔認証システムを用いるメリット

顔認証AI(顔認証システム)

顔認証システムを用いるメリットにはどのようなものがあるのか、主なメリットをまとめました。

利便性が良くて性能もいい

セキュリティにおいて問題視されるのは、どれだけ強固で堅牢なシステムであっても、物理的なカギやパスワードが盗まれれば元も子もない点です。例えば、どれだけ複雑なパスワードを作っても覚えきれないので、パスワードを書いたメモがパソコンに貼られているという話は決して珍しいことではありません。

その点、顔認証システムであれば顔がカギとなるので、自分の顔を見せるだけで入退室の管理を行います。また顔認証システムは顔をかざすだけでチェックができるので、指紋や静脈など同じようにセキュリティレベルが高いものと比べ、手間がかからないのもいいところです。

入退室をする側がほとんどストレスがかからず、高いセキュリティレベルで管理を行えるのでそれだけでもメリットは大きいと言えます。

衛生的にいい

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指紋や静脈などセキュリティレベルの高さだけでは顔認証システムと肩を並べるものがありますが、これらと顔認証が決定的に異なるのは衛生面の問題です。指紋や静脈は何かしらの形で触れることになるので、不特定多数の人が利用する状況においては衛生面の問題が生じやすくなります。

その点、顔認証システムは接触しないで認証ができるので、衛生的な心配は一切必要ありません。以前はマスクをつけていると顔認証ができないケースもありましたが、最近はマスクをつけても顔認証ができるようになっています。

マスクをつけた状態で顔認証システムが利用できるとなれば、より衛生的であり、例えば病院での入退室管理をする際にも非常に便利かつ合理的と言えるでしょう。

紛失などの心配がない

ICカードを使った入退室管理で必ず生じるのはカードの紛失などの問題です。うっかりなくしてしまった、カードを入れたホルダーをどこかで外して置いてきてしまったなど色々な問題が生じ、その都度、管理者がその対応に奔走することになります。

パスワード、暗証番号も同様で、何度も間違えてロックがかかってしまうなどの問題も出てきます。このロックを解除するのに様々な手間がかかるなど、セキュリティレベルを上げたことで色々な弊害が生じることも十分に考えられます。

顔認証システムであれば、顔がカギとなるのでまず紛失の心配がなく、間違えることもありません。パスワードや暗証番号に関するリスクがなくなるといっても過言ではなく、管理する側も管理しやすくなるのは確かです。

顔認証システムを用いるデメリット

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一見するととても便利な顔認証システムですが、全てが完璧ではありません。顔認証システムを用いるデメリットをまとめました。

プライバシーの問題

顔認証システムでは顔がカギとなる以上、顔を管理することが必要になります。顔そのものはプライバシー、個人情報に関する部分です。そのため、むやみに情報を利用することはプライバシーの問題に引っかかる可能性、もしくは別の用途で用いられる可能性につながっていきます。

プライバシーの問題を回避するには、まず顔認証システムを用いて入退室管理をすることを本人に伝えるほか、利用目的を顔認証システムのみに限定することを公表した上で顔の撮影を行うことが大切です。

認証精度の問題

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顔認証システムは、確かに精度の高いものはストレスがかからずにすぐ認証を行ってくれますが、全ての顔認証システムがそのような精度の高いものとは限りません。マスクの有無で半の運が悪くなったり、顔が変化していく中で顔のデータをアップデートをしないために認証してくれなかったり、様々な問題を孕みます。

認証精度が低いとせっかくのシステムが機能しなくなるばかりか、ストレスをかけるようなものとなり、導入してももったいないことになります。認証精度とコスト面に配慮して導入するシステムを選んでいくことが求められます。

顔認証システムの活用事例

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顔認証システムとはどのような場面で用いられるのか、活用事例をご紹介します。

無人店舗での買い物

近年はAIも進化し、無人コンビニなどが登場し、万引きなどの犯罪を抑止しながらも買い物が行えるような仕組みが整えられています。こうした無人店舗での買い物を支えるのが顔認証システムの存在です。

まず顔認証システムで入店時に人物を認識し、カメラなどで監視を行います。そして、決済を済ませてから退店するかを確かめていきます。決済に関しても事前に登録を済ませておけば顔認証での決済も行えるようになるため、まさに「顔パス」で買い物が行えるようになります。

こうしたシステムはここ数年で開発されたほか、入店から退店までに時間がかかる客、正式なルートで入店しない客の発見などにもつながるので、しっかりとしたセキュリティの中で店舗運営が行えることから、人口減少社会と人手不足に悩む小売業界にとって救世主となるシステムです。

顔認証を使った本人確認

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近年スマホを使った後払い決済など、金融関係のサービスがかなり柔軟になり、利便性が格段に上がっています。これらのサービスを始めるのに用いられているのが顔認証を使った本人確認です。

仕組みとしては顔写真のある身分証明書をアップデートしてもらい、その後、顔写真と照合するためにスマホのカメラで撮影をしてもらい、身分証明書に写っている人物と一致するかを確かめていきます。

写真やビデオを使った撮影など様々な形でなりすましを防いでいき、瞬時に本人確認が行えます。瞬時にできる分、すぐに口座開設が行えるほか、キャッシュカードなしでATMでの引き出しができるようになるなど、以前と比べて非常に便利になっています。

顔認証システムを導入する際のポイント

顔認証AI(顔認証システム)

最後に顔認証システムを導入する際のポイントについてご紹介します。

別の認証システムも活用する

顔認証システムを活用することでセキュリティレベルは十分高いですが、別の認証システムを加えることでよりセキュリティレベルを高められます。例えば、顔認証システムとは別に社員証を活用することでエラーを防ぐことができます。どちらかが不具合を起こしても対応できるほか、素早い認証を目指すのにおすすめです。

勤怠管理も加える

顔認証AI(顔認証システム)

入退室管理にも活用されやすい顔認証システムですが、これに加えて勤怠管理もプラスして行うことでわざわざ社員が入室退室の時間を打刻しなくて済む形になります。働き方改革の一環で、勤務時間を正確に把握したい場合に厳格な認証システムがあればより正確に把握できるようになるでしょう。

顔認証システムは明確に個人を特定できるため、様々な管理を行う上で非常に便利です。手間を省ける機会も多く訪れるなど、どちらにとってもノンストレスになることが言えるでしょう。

まとめ

顔認証システムを導入することは、セキュリティレベルを高める点において便利であり、AIを活用することで誤認証の可能性を下げることができます。近年は性能の高いものも多く出ており、より管理がしやすく認証スピードも高まっています。

あとは顔認証システムを導入する際にプライバシーの問題をどうするかです。このあたりの問題は導入時に入念な準備を行い、同意を得ていくことが大切です。顔認証システムは便利であり、衛生面にも期待ができます。便利なシステムだからこそ、プライバシーの問題などきちんとするべきところはきちんとしていくことが求められるのです。

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