アルゴリズムとは?意味・種類・身近な例を分かりやすく解説します
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ブログやInstagram副業などを始めようとして「アルゴリズム」を目にしている人も多いのではないでしょうか。
Googleの検索で上位に表示されるためにはアルゴリズムが欠かせませんが、ネットだけのものとは限りません。
アルゴリズムという言葉を知らなくても、日常で私たちはアルゴリズムに触れる機会が実は多いのです。
この記事では、アルゴリズムの意味・種類・身近な例を解説していきます。
アルゴリズムとは
例えばInstagramのアカウントを作成し、半年でフォロワーを3000人増やしたいという目標があったとします。毎日ただ投稿をしていても目標達成はできません。
興味を引く表紙や統一感のある投稿、リアクションをもらうための工夫など目標達成のための作業手順があります。この目標達成のための作業手順がアルゴリズムです。
また、アルゴリズムは自分だけができるものではありません。誰が行っても同じ結果が出せるものがアルゴリズムです。
また、コンピューターは人よりも高速で計算を行えますが、この処理速度にもアルゴリズムが関わっています。
アルゴリズム次第で膨大な量の計算の処理速度が異なるので、アルゴリズムを極めることが欠かせません。
アルゴリズムの基本構造
アルゴリズムの基本構造には順次構造・選択構造・反復構造の3つがあります。それぞれ例を交えながら解説していきます。
順次構造
アルゴリズムにおける順次構造とは、順番で処理をしていくことです。例えば野菜炒めを作るときに、切る・炒める・味付けをするという手順があります。
しかし、この手順を踏まず切らないで炒めても野菜炒めにはなりません。
このように順次構造では、始めのプログラミングから順に処理をしていきます。フローチャート上では始まりから終わりまで一直線になるのが順次構造です。
選択構造
選択構造では順次構造とは異なり、フローチャートの中に分岐点が存在します。このことから、選択構造のことを分岐構造と呼ぶ場合もあります。
選択構造をわかりやすく説明すると、友達と遊ぶときのことを思い浮かべてください。遊ぶ約束をする連絡手段は1つではありません。
約束をするためには電話・メール・SNSなど連絡手段は様々あります。このように、いくつかある選択肢の中から1つの選択肢を選ぶ方法が選択構造です。
適切な処理をするためには、正解の選択肢を選ばなければなりません。プログラムを間違えてしまうと、処理が遅くなる可能性があります。
反復構造
反復構造が行われるためには条件の指定が必要です。この条件を満たすまでは継続的に処理が行われ、条件が満たされると処理がストップします。
終了条件が満たされないと、処理は止まりません。これを反復構造といいます。例えば10000円分がチャージされた定期券を想像してください。
定期券は残高が不足するまでは、チャージしなくても使用できます。しかし、チャージ残高が不足すると改札が通れません。
反復構造は終了条件をあらかじめ指定しておく方法と、最初に指定はせず処理後に同じ方法を継続するか判定を行う方法があります。
主なアルゴリズムの種類
アルゴリズムは1つだけではありません。アルゴリズムには、4つの種類があるのでそれぞれを解説していきます。
検索(サーチ)アルゴリズム
検索アルゴリズムは、企業マーケティング・ブロガー・インフルエンサーなどに欠かせません。
読み手に関連性の高いものを表示させるために実装されているプログラムが検索アルゴリズムです。
検索で上位に表示されれば、閲覧数が増加して新規顧客の獲得や多くの人に情報提供が可能になります。
そのため、多くの企業マーケティングで重要視されているアルゴリズムの1つといえるでしょう。
TwitterやInstagramのおすすめ表示やGoogleで検索をしたときに上位に出てくるサイトは、検索アルゴリズムを活用しています。
この検索アルゴリズムはどのサイトやSNSでも同じわけではありません。例えば、Googleの検索エンジンでは年間500回以上検索アルゴリズムの修正が行われています。
そのため、検索上位に表示させるためには記事のアップデートも欠かせません。
しかし、検索アルゴリズムを気にしすぎてサイトの質が落ちてしまっては元も子もありません。サイトの質を1番に考えた上で、検索アルゴリズムを取り入れましょう。
ソートアルゴリズム
ソートアルゴリズムは、膨大なデータを一定の条件に当てはめて並び替えすることです。そのようなソートアルゴリズムは1つではありません。
以下の6つのソートアルゴリズムがあります。
- バブルソート
- クイックソート
- マージソート
- 選択ソート
- 挿入ソート
- ヒープソート
バブルソートは、隣同士の値の大きさを比較する方法です。大きい順もしくは小さい順に並べるだけなので、最もシンプルなソートアルゴリズムといえるでしょう。
クイックソートは、ランダムなデータの基準値を決めて基準値以上と以下のグループ分けをします。
ランダムなデータには効率が良いですが、そうではない場合効率が良くありません。
マージソートは配列をどんどん分割していき並び替える方法です。分割しきった段階で並び替えていきます。
選択ソートは1番小さい値を探し出し先頭の値と交換していく方法で、バブルソートと計算回数は変わりません。
しかし、バブルソートよりも交換回数が少ないことから効率的な方法といえるでしょう。
挿入ソートは整列している列に適切な値を順番に挿入していく方法です。整列できていない列に挿入できないわけではありません。
この場合は、左から順に数字を比較していき並べ替えを行います。
ヒープソートはデータを木にたとえ、木から枝や葉が生えていくイメージのソートです。
数字の大きいものつまり優先度の高い情報が上にくる構造なので、優先度の高い情報を取り出すために効率の良い方法といえるでしょう。
暗号化アルゴリズム
暗号化アルゴリズムはデータを保護するためには欠かせません。通常のデータを暗号化する手順のことをいいます。
また、この暗号化の強度はアルゴリズムによって変化します。
データによって適切なアルゴリズムを選びましょう。
- 共通鍵暗号方式
- 公開鍵暗号方式
- ハイブリッド暗号方式
共通鍵暗号方式は暗号化する人と閲覧する人が同じ鍵を持つ方法です。
処理速度が速い反面、1つ1つ鍵を作成しないといけない手間や送信時に鍵を盗難される危険性があります。
公開鍵暗号方式は、暗号化する人と閲覧する人が別の鍵を持つため2種類の鍵を用意しなければなりません。
公開するのは暗号化された鍵のみなのでデータを閲覧されるリスクはありませんが、処理速度が遅くなります。
ハイブリッド暗号方式は、共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式のデメリットを補うための方法です。
処理速度が速く安全性が高いので、重要なデータに最適な方法といえるでしょう。
機械学習アルゴリズム
まず、機械学習とは人工知能の「AI」のことです。このAIに手順を教えたり手順のない情報を与えて分析させたりして、自動化を可能にする方法です。
データ分析や天気予報の予測精度向上など、今後様々な分野に必要となるアルゴリズムといえるでしょう。
ただし、AIに間違ったデータを与えてしまうと、機械学習アルゴリズムの精度は低下してしまいます。高い精度を実現するためには、多くのデータと正確な情報が重要です。
機械学習アルゴリズムは多くの人が体験していますが、アルゴリズムだと認識している人は少ないでしょう。
Webサイトを閲覧した時に、検索したことがある商品が表示されていることがあります。これは閲覧回数・閲覧時間・ユーザー属性などから選定しています。
しかし、この追跡広告といわれる表示方法は勝手に閲覧履歴などが使われており、気持ち悪いと感じる人も少なくありません。
身近なアルゴリズムの例
アルゴリズムと聞くとコンピューターの世界だけのイメージやプログラミング言語と思う人もいます。
そこで、より理解を深めるために身近なアルゴリズムを4つ紹介します。
検索サービス
ネット上には膨大な数のWebサイトが存在しますが、そのような膨大な量から検索エンジンを使用して関連度の高いWebサイトを表示します。
この表示順は、キーワードの頻出度・サイト自体の品質・記事の信ぴょう性などを考慮してページが算出されています。
そのため、私たちには関連性の高いページが表示されており、関係ない記事は出てきません。
また、最近では個人の好みに合わせた検索結果も反映されています。これには機械学習アルゴリズムが使用されており、より目的に合った検索結果が導き出されるでしょう。
料理のレシピ
料理のレシピは、最もわかりやすいアルゴリズムの1つといえるでしょう。レシピ通りに作ることで、誰もが同じ料理を作れます。
どのような人でも同じ味になるように、食材・分量・調理方法が記載されています。そのため、この手順を踏まないと同じ料理は作れません。
このことから、同じ結果になるためには、正しいアルゴリズムが大切だとわかります。
カーナビ・乗換案内
目的地に行く道は1つではありません。また、目的地まで行く方法も車・徒歩・自転車・バス・タクシーなど人によってバラバラです。
その中から渋滞情報・工事情報・通行止め情報などのデータから最短のルートを提示します。
また、運転中に道を間違えたとしても即時に計算し直し、目的地までのルートを再検索してくれるため活用している人も多いでしょう。
そのような身近なカーナビや乗換案内もアルゴリズムの1種です。
家電製品の取扱説明書
家電製品の取扱説明書には、様々な設定や操作方法が記載されています。この説明書通りの手順を踏まないと家電が動作しなかったり、故障の原因になったりします。
これも誰もが同じ結果になるように手順を記載したアルゴリズムといえるでしょう。
このアルゴリズムは家電の取扱説明書に限りません。楽譜やプログラム方法など様々な説明書の類に使用できます。
まとめ
アルゴリズムは誰もが知らず知らずのうちに関わっている手順のことです。
誰もが同じ結果を得るために大切なもので、正しい手順が欠かせません。プログラムを組むときは処理速度や安全性を考慮して、適切なアルゴリズムを選択しましょう。
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