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AI半導体とは?種類・使用例や仕組みなどを解説

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ai半導体

2022年に公開された文章生成AI、ChatGPTが火付け役となり全世界的な生成AIブームが始まりました。

AIが生み出す精度の高い文章やイラストに驚いた人も多いでしょう。生成AIが注目されると同時に需要が高まっているのがAI半導体です。

今回の記事ではAI半導体とは何なのか、どのような種類があり、私たちの日々の生活にどのように関わっているのかわかりやすく解説します。

2022年に公開された文章生成AI、ChatGPTが火付け役となり全世界的な生成AIブームが始まりました。

AIが生み出す精度の高い文章やイラストに驚いた人も多いでしょう。生成AIが注目されると同時に需要が高まっているのがAI半導体です。

今回の記事ではAI半導体とは何なのか、どのような種類があり、私たちの日々の生活にどのように関わっているのかわかりやすく解説します。

AI半導体とは?

ai半導体

AIを機能させるために必要な半導体で、AIチップとも呼ばれます。

AIになくてはならない深層学習(ディープラーニング)では人間の脳内にある神経回路網の構造を模倣したニューラルネットワークを採用しています。

しかしこの技術を運用するには大量のデータを演算処理する必要があり、従来の半導体ではこの処理に大量の時間と電力を使っていました。

AI半導体は同時に大量の計算処理を短時間、かつ低電力ですることが可能です。

スマートフォンや自動車、ロボットなど、AIが様々な分野で活躍していくために、AI半導体は不可欠な技術となっています。

AI技術について詳しい解説はこちらから

https://gen-ai-media.guga.or.jp/columns/ai_technology/

AI半導体にも用途による種類がある?

ai半導体

2023年現在、CPU・GPU・FPGA・ASICの4種類の半導体がAI半導体として開発されています。

それぞれ同時進行での処理に特化していたり、低電力での処理が可能だったりと異なった特徴を持ちます。

CPUの名前はパソコンを扱う人であれば聞いたことはあるでしょう。パソコンの処理能力といえば長年CPUのスペックと深く結びついてきました。

しかしAIの処理に関しては大きく事情が異なります。

CPUはデバイスの頭脳の役割を果たす汎用性の高い半導体ですが、AI特有のデータ処理には最適とは言えないのです。

以下でひとつひとつの半導体の特徴に触れながら、それぞれの半導体がどのような場面で活躍しているか解説します。

CPU

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「Central Processing Unit」の略で「中央演算処理装置」と訳されます。

パソコンやスマートフォンなどに搭載されデバイスの処理作業の中心を担うため、よく人間でいう脳のような役割と例えられます。

CPUが高性能であればあるほど同時に処理できるデータ量も増え、処理速度の短縮も可能です。

CPUの性能がデバイスの性能に大きく影響するため、高性能CPUのパソコンほど高額になる傾向にあります。

一方で性能が上がるほど、電力消費量が増え熱を持ちやすくなるという点がデメリットです。

GPU

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「Graphics Processing Unit」の略です。もともとはCPUの指示を受け画像処理のみを担当する半導体でした。

しかしアメリカの半導体メーカー、エヌビディアがテレビゲームの画像処理を目的にGPUの開発を進めていた際、AI半導体に適していることを発見します。

GPUは大量の画像を同時進行で演算処理することに特化しており、AIの大量のデータを同時進行で処理する必要がある点とマッチしていたのです。

これをきっかけにGPUは注目され、2023年現在ではAI半導体の主流となっています。

FPGA

「Field-Programmable Gate Array」の略で電子回路の一種です。

より現場での使いやすさを追求し、必要な回路と不要な回路を顧客が取捨選択してカスタマイズできるようになっています。

CPUが汎用性の高い半導体であることに対し、FPGAは特定の用途に特化した半導体です。

もちろん並行計算に特化させることもでき、大量の同時計算が求められるAI半導体としても需要が高まっています。

さらに不要な動作を削ることもできるため、低電力で素早く処理できる点が評価され推論用のAI半導体として注目されています。

ASIC

「application specific integrated circuit」の略で、FPGAと同じく電子回路の一種です。顧客が使いやすいようカスタマイズされた回路を指します。

FPGAでは顧客自身がカスタマイズしているのに対し、ASICでは顧客の注文を受けてメーカーがカスタマイズしている点が異なります。

一度開発すると修正が効かないため、開発前の正しいニーズの把握が重要です。

FPGAよりも半導体の生産コストや消費電力量を抑えられるため、FPGAで運用を進めたうえでASIC化するケースもあります。

AI半導体の使用例は?

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AI半導体は私たちの生活にどのように関わっているのでしょうか?

AI半導体はAIの普及とともに既に私たちの身近なテクノロジーとして広まりつつあります。以下で具体的な例を見てみましょう。

自動運転

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自動車の自動運転は0から5までの6段階にレベルが分けられます。

運転の自動化なしの「レベル0」から運転支援の「レベル1」、車内にハンドルがいらない完全自動運転化の「レベル5」まで段階的に定義付けされています。

AIブームを牽引するアメリカの半導体メーカー、エヌビディアは既に「レベル5」の完全自動運転を可能にするAIを発表しました。

国内においても自動車メーカーが自動運転技術の開発にしのぎを削っていますが、これに欠かせないのがAI半導体です。

AIは自動運転において各種センサーが得た周囲の情報を「車両」や「標識」といった具合にラベリングしながら学習し、車両をどう制御すべきかの判断と実行まで行います。

さらに乗員とのコミュニケーション機能や、データをマップと紐づける技術も開発中です。

AI自動運転が普及すれば電車や飛行機、自動車の運転手の肉体的負担を軽減し、交通インフラの事故の削減を叶えます。

さらに公道で走行できる全自動運転の自動車が完成すれば、大人数の運転手が移動時間を仕事や娯楽と自由に使えるようになり大きな技術革新となります。

ChatGPT

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自動会話生成AI、ChatGPTの爆発的な普及の実現には、コンテンツが無料であったことに加え人間の自然な会話が再現できたことが大きく貢献しています。

この自然な会話の再現を叶えているのは、膨大な量の会話データです。

人間の会話を再現するChatGPTの運用には、この膨大な量の会話データを素早く処理する高精度のAI半導体が欠かせません。

ChatGPTは小説の自動生成やゲームでの会話を目的に開発されたAI、GPTをベースに開発されました。GPTは大量の言語データを元に文章を作成する言語モデルでした。

これにより多くのデータを学習させつつ人間のフィードバックで学習が深まる仕組みを持たせ、さらに会話に特化させたものがChatGPTです。

この会話生成AIが普及すれば、文章作成業務の簡略化やカスタマーセンターのAI化が可能になります。

一方で課題もあります。ChatGPTは言葉の出現頻度や関連性を元に文章を作成するため、情報の正確性を欠いたり、モラルに反した悪意のある情報を拡散するリスクも伴うのです。

これらの問題点を意識して、注意深いフィードバックで制御していく必要があります。

ChatGPTについて詳しい解説はこちらから

https://gen-ai-media.guga.or.jp/columns/chatgpt/

メタバース

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メタバースとは新たなコミュニティーの構築から巨大経済圏の誕生までも可能にする無限の可能性を持った仮想空間です。

技術や知識があれば多様な体験ができるメタバースですが、一般的な知識レベルのユーザーにとっては活用が難しい点が問題視されていました。

そこでAI技術との連携によってメタバース体験がより多くのユーザーにとって簡単で手軽になるようサポートされることが期待されています。

具体的にはITシステムをリアルタイムで把握しながら改善を施す裏方作業でメタバースのシステムを支えます。

またAIがユーザーとコミュニケーションを取りメタバースの案内を行ったり、多言語文化のユーザー同士が会話する際は自動翻訳したりときめ細かいサポートが可能です。

さらにユーザーがアバターなど創作をする際は、ディティールを付与して期待以上の創作体験を提供することもできます。

AIによってメタバースが多くの一般ユーザーにとって身近な存在になれば、現実世界の障害を越えた交流や経済活動の普及を促します。

もし実現すれば世界は大きく変容するでしょう。

メタバースについて詳しい解説はこちらから

https://gen-ai-media.guga.or.jp/columns/metaverse/

AI半導体の仕組みはどうなってる?

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AI半導体はどのような仕組みで動き、判断を下しているのでしょうか。半導体の特徴を押さえつつ、AI半導体がデータから判断を導き出す仕組みを解説します。

CPU

CPUはデバイスの頭脳として、他のシステムやアプリに細かな命令を出すことができる汎用性の高い半導体です。

高精度のモデルでも8〜10コア程度の少ないコアで動いており、ひとつひとつの作業を順番に処理する点が特徴です。

AI半導体として処理を行う際は、データをひとつひとつ順番に学習して取り込み深層学習(ディープラーニング)を進めます。

ただし深層学習には膨大なデータ量が必要になるためCPUの作業方法だとかなりの時間と電力を要します。

得られたデータを元に学習モデルを作り、現場での状況に当てはめることで判断が可能になるのです。

GPU

GPUにはCPUのような汎用性がなく難しい作業はできませんが、単純作業であれば大量のデータを同時進行で処理できます。

少なくとも数百コア、製品によっては4000コアと大量のコアを持ち同時に大量の演算処理を進行することが可能です。

AI半導体として処理を行う際は、あらかじめ指示された内容に沿って大量のデータを同時進行で処理して取り込み学習します。

まずはこれらの学習内容から学習モデルを得ます。この学習モデルをヒントに、現場の情報と照らし合わせて判断をするのです。

この判断に人間がフィードバックを加えることで、調整を加えてAIとしての精度を上げていきます。

AI半導体を使用すると得られるメリットは?

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AIの普及にAI半導体の存在は欠かせません。AI半導体は私たちの暮らしや働き方にどのような恩恵を与えてくれるのでしょうか。

具体的な例を交えてAI半導体を利用するメリットを紹介します。

更なる技術の進歩が得られる

AI半導体によってAIがより早く大量にデータを処理できるようになり、TPOに応じた最適化も進んでいます。

このため最先端のAI技術が暮らしの中で実用可能になりました。身近なところでは文章やイラストの自動生成、顔による認証判断などが例に挙げられます。

複雑な処理が簡単にできる

AIのサポートを受ければ、複雑な処理に時間や労力を奪われる必要はありません。

膨大な文献の中から求める回答を探し出したり、地図や路面状況の情報を調べて最適なルートを判断したりする複雑な処理も大量に学習したAIならば可能です。

この技術があれば、知識や経験のないユーザーも簡単に最適解に近づくことができるのです。

作業の効率化

AIは特に規則性のある単純作業を得意とします。

農業生産物の出荷前の分類作業や、高速道路上の長時間の運転など多くの時間や労力を求められる単純業務をAIに任せましょう。

AIは処理速度も早く、休みも必要ないため非常に効率的です。作業の効率化により、労力や人件費の削減が可能になります。

分野を超えた利用拡大が可能

AI半導体のシステムを用いて、IT分野以外での活躍も期待されています。

医療分野では現場における診断の支援、金融分野では投資のための株価変動予想などが既に提案されています。

人間がプロの経験や感覚に頼っていた部分を、AIがデータに基づいた提案で支援しようとしているのです。

AI半導体における「学習プロセス」と「推論プロセス」とは?

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AIの演算処理は2つの過程に分けられます。「学習プロセス」と「推論プロセス」です。

それぞれの過程で求められるスペックが異なるため、AI半導体も学習用と推論用で分けられています。

「学習プロセス」では膨大なデータを同時に処理しながら学習していく深層学習(ディープラーニング)が中心です。

そのため学習用AI半導体はGPUをメインに膨大な量の同時進行の演算計算ができるものが開発されています。

一方で「推論プロセス」では学習のプロセスで得た学習モデルを元に結論を下します。

さらにエッジAI、つまり実際に使われるスマートフォンや自動車に搭載されるAIとして設計されるので低電力、低負担で搭載されることが望ましいです。

そのため推論用AI半導体はFPGAのように特定の場面に合わせカスタマイズされ低コスト化されたものが選ばれます。

まとめ

AI半導体にはCPUやGPU、さらにはFPGAやASICと多くの種類がありそれぞれの特性を生かして活躍しています。

AI半導体の仕組みはCPUとGPUでほとんど同じです。ただしCPUではデータをひとつひとつ順番に処理するのに対し、GPUでは同時進行で大量のデータを処理する点が異なります。

AI半導体は私たちが思うよりずっと身近に浸透しつつあります。その特徴を正しく理解したうえで、AI半導体を活用した技術を使いこなしましょう。

さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?

生成AIパスポートは、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が提供する、AI初心者のために誕生した、生成AIリスクを予防する資格試験です。AIを活用したコンテンツ生成の具体的な方法や事例に加え、企業のコンプライアンスに関わる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点などを学ぶことができます。

⽣成AIの台頭により、AIはエンジニアやデータサイエンティストといった技術職の方々だけではなく誰もがAIを使えるようになりました。今、私たちがインターネットを当たり前に活用していることと同様に、誰もが生成AIを当たり前に活用する未来が訪れるでしょう。

そのような社会では、採用や取引の場面で、生成AIを安全に活用できる企業・人材であることが選ばれる前提条件になり「生成AIレベルの証明」が求められることが予測できます。生成AIパスポート試験に合格すると、合格証書が発行されるため、自身が生成AIを安全に活用するためのリテラシーを有する人材であることを、客観的な評価として可視化することが可能です。

ぜひあなたも生成AIレベルを証明し「生成AI人材」に仲間入りしましょう!

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