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保険業界でのAI(人工知能)の活用事例とは?導入のメリット・デメリットについてわかりやすく解説

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AIは様々な業界で導入されています。その中でも保険業界はAIを取り入れているケースが目立ちます。なぜ保険業界でAIが導入されているのか、皆さんはご存じですか?

今回は保険業界でのAIに関する話題を中心に、導入のメリット・デメリット、活用事例についてご紹介していきます。

保険業界でAIを導入しなければならない現状

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そもそもなぜ保険業界でAIが導入されるのか、まずはその現状についてご紹介します。

インシュアテックの活発化

近年保険業界で注目されている考え方に「インシュアテック」があります。インシュアテックとは保険のインシュランスと技術のテクノロジーをかけた造語であり、ここ数年で登場した考え方である。

金融業界ではフィンテックという考え方がありますが、保険分野のフィンテックがインシュアテックとなります。テクノロジーを活かした保険商品、これまでの業務プロセスの改革など、インシュアテックの活発化がここ数年世界的に目立っています。

当然日本でもインシュアテックを活発に行う動きが強まっており、AI以外ではウェアラブル端末を駆使し契約者の健康状態などに応じて保険料が変化する商品など、技術を活かした新たな保険が登場しています。AIを活用したケースもいわばインシュアテックの1つと言えるでしょう。

利用者側の要望

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ある調査では、保険の加入に関してコンピューターからのアドバイスを利用したいと思っている消費者が全体の4分の3程度もいることが明らかになっています。つまり、多くの消費者・利用者はコンピューターが提案する形で保険の加入を検討したいと言えるでしょう。

近年ロボアドバイザーのように、資産運用においてAIなどが資産を動かしていく動きがありますが、保険の世界でもこの動きが強まりつつあり、そこへの抵抗感が薄いことが言えます。

もはや保険業界においてAIを導入することは避けられない流れであるとともに、業務の効率化などを図るとなれば、AIを様々な分野で積極的に導入するのはもはや仕方ない流れということでしょう。

保険業界でAIを導入する領域

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保険業界でもAIを導入する動きが出ていますが、どの領域でAIが導入されているのかについて、代表的なものをご紹介します。

保険金査定

保険会社にとって保険金の支払いは重要な業務であり、正しく保険金を支払うことが求められます。その際にAIを用いることで、これまで人が担ってきた業務をAIが行いつつ、正しい判断を下すようになります。

保険金査定では将来的には大部分をAIに任せる形にして、最終確認を人間が行うような形にすれば速やかな保険金の支払いにつながるので、消費者の安心感につながるでしょう。

事故状況の検証

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交通事故など保険会社にとっては莫大な支払いをするかどうかを迫られる重要な案件が毎日のように起こります。相手が悪いのか、自分たちの保険に加入している消費者が悪いのか、どちらが悪いかで支払額は大きく異なってしまうため、事故状況をいかに把握し、判断するかが重要です。

一方で、こうした調査は当事者の話や物証などがないと難しく、しかも、話の食い違いなどがあり、なかなか納得のいく結果を示すことが難しい案件です。そんな時、AIなどを活用することで事故状況の検証が行えます。

近年はドライブレコーダーの映像からAIが状況を把握し、事故状況の検証が行えるようになっています。ドライブレコーダーの設置が当たり前になりつつある現代ならではのシステムと言えるでしょう。

問い合わせなど

保険会社の問い合わせは基本的に様々なところから電話がかかってくるため、長時間待たされることがしばしばです。ゆえになかなか順番が回ってこなくて顧客満足度を下げることにつながるケースも珍しくありません。それでいて営業時間も限られており、普段働いている人が問い合わせをしたくてもできないような状況もあります。

AIが問い合わせ対応を行う形になれば、24時間365日いつでも利用できるため、安心です。しかも、似たような問い合わせが多くあるため、事前にチャットボットなどで用意しておけば、長々待たせてありがちな答えを伝えるようなことを避けられ、お互いにとって助かる状況を作り出せます。

保険業界でAIを導入するメリット

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ここからは保険業界でAIを導入するメリットについてご紹介します。

競争力が高まる

保険業界がAIを積極的に導入していくことでそれぞれの会社が競争力を高めることができます。様々な領域においてAIを活用していくことで経営コストの削減につなげられる分、顧客満足度を高める動きを強めることができます。

AIの導入によりコストを削減できるほか、利益をアップさせることもできるため、それぞれの保険会社の競争力が高まることが言えそうです。あとはどれだけAIを活用できるかで競争力に差がつくと言えるでしょう。

消費者にとってベストなものを提供できる

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AIの導入により、消費者にとって最もベストな商品が何かをそれぞれの保険会社が提案できるようになります。消費者が求めている保険について、条件を色々と提示していく中で最終的にベストなものが提示されるようになるでしょう。

一方で消費者としては、それぞれの保険会社から出されたものが本当にベストなものかどうかを比較検討していきます。この比較が難しくなるのではないかという懸念も聞かれる中、トータルで見れば消費者にとって納得がいきやすい結果がもたらされやすいと言えるでしょう。

保険関連の詐欺を防げる

保険会社にとって一番のリスクは保険に関連した詐欺です。保険金に関する詐欺・不正請求を、AIが分析することで未然に防ぐことができます。こうした不正請求は既に保険会社間で話し合いが進められており、業界を挙げて取り組んでいる状況です。

AIを導入することで、不正請求を避ける仕組みをより強化してスムーズな保険金の支払いにつなげることができます。

保険業界でAIを導入するデメリット

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保険業界でAIを導入するデメリットについても解説します。

ブラックボックス化で不利益を与える可能性がある

AIを活用するデメリットとして「ブラックボックス化」があります。ブラックボックス化はディープラーニングを行う中で、なぜその結論に至ったのか、プロセスがわかりにくくなる状態を指します。ディープラーニングを用いるAIならではのデメリットです。

AIを用いてベストな保険の内容を提案したはずなのに、実は全然フィットしていないものだったというケースも考えられます。なぜその提案を行ったのかの検証がしにくいため、その点がデメリットとなり得るでしょう。

保険業界の雇用が不安定になる可能性がある

AIを活用することは保険会社にとってはたくさんのメリットをもたらしますが、従業員の立場から見ると雇用が不安定になる可能性を秘めています。AIを用いることで様々な領域で自動化が進み、今までの仕事がAIに取って代わる可能性があるからです。

例えば、アンダーライティングと呼ばれる業務や保険金請求や契約の管理、保険鑑定人など自動化による影響が出る職種がいくつも存在します。もちろん従業員にとって業務の自動化によって効率的かつ合理的な仕事につながっていきますが、雇用が不安定になる可能性も十分に考えられるのです。

AIに詳しい人材の確保

業務の効率化やAIに取って代わる仕事などがある中で、これらのシステムを管理する人材、AIに詳しい人材をいかに確保するかも今後課題になる可能性があります。AIに詳しい人材がいない場合に、保険会社が導入するAIのツールやアルゴリズムにエラーが生じた場合に対応しきれない可能性が出てきます。

対応するためにはデータサイエンティストを始めとする専門的なスキルを持つ人材が必要です。この人材を自前で育てて確保するのか、ヘッドハンティングを行うのかなどの検討も求められます。

保険業界でのAIの活用事例とは?

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既に積極的なAI活用を展開する欧米の保険業界の事例を見ると、保険金支払いの自動化を始め、利便性向上につながるような活用事例が多く見受けられます。日本でも最近になってようやく保険金支払いの自動化が進んできており、事故受け付けから支払いまで、書類に不備がなければ最短1時間で手続きが終わる状況になっています。

東京海上日動火災保険では台風被害などがあった際、修理の見積書などを東京海上日動火災保険に送付したら、その書類をAIがチェックし、もし不審な点があれば人の目で、そうでなければ自動化して進めていく流れです。

多くの損保会社が台風被害などの保険金支払いの自動化を目指すのはそれだけ台風被害などのケースが多いからです。ケースが多いところから自動化を進めていくのが今のトレンドで、今後は地震被害などにも対象を広げていくことが指摘されています。

スマホとAIがあれば保険に入れる時代に

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今の時代はスマホとAIがあれば保険に入れる時代になり、かなりシンプルなプランから至れり尽くせりなプランまで消費者が自由に選べる時代になっています。今までのように保険外交員、セールスマンなどが押し売りのように保険を勧めてきて、入りたくもない保険に加入することもなくなりつつあります。

一方で、どんな保険に入れば自分にとってベストなのかという部分は、AIがカバーするため、特段保険の知識は必要ありません。スマホとAIを駆使して自分に合った保険を見つけて入れる時代になり、その利便性は年々増しつつあります。

まとめ

AIによって保険会社を取り巻く環境は変わり、消費者にとっても非常に便利に保険を活用できる時代になっています。AIがすべての問題を解決するわけではないものの、不便さや煩わしさを感じやすい分野に対してアプローチし、利便性向上につながっていることは確かです。

今後はAIが全てを判断し、保険金の支払いが即日もしくは即日に近い形で支払われるようになれば、被害に遭った方も相当安心できます。その時代になるためにも、AIの更なる発展を願わずにはいられません。

さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?

生成AIパスポートは、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が提供する、AI初心者のために誕生した、生成AIリスクを予防する資格試験です。AIを活用したコンテンツ生成の具体的な方法や事例に加え、企業のコンプライアンスに関わる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点などを学ぶことができます。

⽣成AIの台頭により、AIはエンジニアやデータサイエンティストといった技術職の方々だけではなく誰もがAIを使えるようになりました。今、私たちがインターネットを当たり前に活用していることと同様に、誰もが生成AIを当たり前に活用する未来が訪れるでしょう。

そのような社会では、採用や取引の場面で、生成AIを安全に活用できる企業・人材であることが選ばれる前提条件になり「生成AIレベルの証明」が求められることが予測できます。生成AIパスポート試験に合格すると、合格証書が発行されるため、自身が生成AIを安全に活用するためのリテラシーを有する人材であることを、客観的な評価として可視化することが可能です。

ぜひあなたも生成AIレベルを証明し「生成AI人材」に仲間入りしましょう!

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