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AI開発のやり方とは?開発のプロセスや必要なプログラミング言語、基礎から簡単にわかりやすく解説

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AI 開発

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AI 開発

年々、AIなしでは成立しないようなケースが増えており、AIの重要性が増している状況です。そんな状況だからこそAIを開発していくことが急務になっています。皆さんはどのようにAIが開発されているかをご存じですか?

本記事ではAI開発に着目し、AIを開発する目的やその方法、プロセスなどをわかりやすく解説していきます。

AI開発の目的とは

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ここからはAI開発の目的について解説していきます。

AIを使わないと解決できない問題がある

これまでの社会には数えきれないほどの課題があり、人間はその課題を克服してきました。一方、これだけの情報化社会を迎えた以上、もはや人間だけでは課題の克服がしきれない状況になっていることも事実です。そこで、AIの開発を通じて現代の世界における課題克服を図ることが求められています。

AIを使わなければ解決できない問題が出てきており、その克服を目指すために開発が進められています。

業務効率化のため

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日本の社会に目を向けると、日本は少子高齢化が加速しており、労働人口も減っている状況です。今後も労働人口は減っていき、海外から人材の確保をしなければ対応しきれない事態も考えられます。

このような状況において業務効率化を図っていくにはAIの活用は必須です。労働人口が減ったとしても、AIがそのカバーを行うほか、人間がやらなくてもいい仕事をAIが行うような形にすることで効率よく仕事に取り組めるようになり、業務効率化につながります。

ビッグデータの活用のため

誰しもがスマホを持ち、簡単に情報へのアクセスができるようになっています。ポイントカードの活用などパーソナルな情報も細分化されていく中で、それだけデータの蓄積も天文学的なレベルになりつつあります。こうした状況下において重要な意味を持つようになるのがビッグデータの存在です。

このビッグデータを活用していく中でAIは必要不可欠な存在となります。もっと言えば人間ではビッグデータの活用を行うのは大変で、AIだからこそ行えると言えるでしょう。企業にはこれまでの企業活動で得た多くのデータがあります。このデータを有効活用するためにもAIが欠かせません。

AI開発のプロセス

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ここからは実際に自社でAI開発を行う中でのプロセスについて解説していきます。

AI開発の目的を決める

そもそもなぜAI開発を行うのか、その意義、目的を話し合います。方向性を固めるために様々なところでヒアリングを行うほか、現在抱えている課題などを洗い出していき、目的を定めます。方向性が明確になれば、AIの開発に用いるデータを集めるという流れです。

PoC

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次に行うのがPoCです。PoCはProof of Conceptの略で、概念実証と言います。実際に計画したことが実現するかどうかを検証するもので、たたき台となるモデルに学習させていき、実際にデータを使って運用してみて動くかどうかをチェックします。

実装と運用

PoCを終えたらいよいよ実装に入ります。この段階ではしっかりと動くことはわかっているので、あとは実装を行い、運用を重ねて問題なく動くかをチェックするのみです。そして、問題なく動いたら、実際の運用結果を確認していきます。

この確認の段階では再度検証を行い、想像以上の結果なのか、それとも結果が思わしくないかを確認して、微調整を重ねていくことになります。

AI開発を外注する際のやり方

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ここからはAI開発を外注する際のやり方について解説していきます。

要件定義のすり合わせを行う

AI開発において、どのように開発の段取りをつけていくかを外注先の会社と話し合いを行う必要があります。その段階で行われるのが要件定義です。要件定義は開発を行う中でどのように進めていくのか、なぜ開発を行うのかその目的を詰めていく作業を指します。

要件定義の段階では開発の中身を詰めていき、なぜAIを開発する必要があるのかを伝えることが求められます。この要件定義のすり合わせが不十分だと、不本意なAIが開発され何回も修正を余儀なくされるような事態に陥ってしまうのです。

AI開発に必要なデータを集める

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AIを開発する中で開発に必要なデータを集めていきます。自前でデータを確保している場合には外注先の会社に確保したデータを送ることになります。外注先の会社はこのデータを基に開発を行っていきます。

注意したいのが学習に用いるデータの信憑性についてです。仮に不十分なデータ、純度の低いデータであればどれだけ学習を重ねても精度の低いものが出てきてしまいます。それを避けるためにも純度の高いデータを集めることが求められるのです。

検証やチューニングを重ねていく

AI開発を行っていく中で大切なのが検証です。まず作ったものを検証してみて、正しく動くかどうかを確認します。仮に不具合が見つかれば、その部分を修正して再度検証を行っていきます。この作業を何度も繰り返していく中でベストのものを作り上げていきます。

そして、実際のデータを用いて動かし、チューニングを重ねて微調整を行います。チューニングは精度を高めるために必要な作業であり、この微調整を重ねていく中でベストな動きをするようになるのです。

AI開発に必要なプログラミング言語

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ここからはAIの開発に欠かすことができないプログラミング言語について解説します。

Python

PythonはAI開発ではポピュラーなプログラミング言語です。Pythonの歴史は意外にも古く、1991年には既に存在していました。Pythonはとてもシンプルで、汎用性の高さに定評があります。そのため、様々なAI開発に応用されてきました。

C言語

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C言語は半世紀以上前から存在するプログラミング言語です。パソコンなどを動かすのに欠かせない言語であり、プログラミングをする以上必ず学んでおくべき言語と言えます。半世紀以上前から存在しているとあって、C言語がベースとなっているものも多く、AI開発においても用いられていることが多々あります。

C++

C++はプログラミング言語の中でもベースとなりやすい言語の1つです。様々な開発に用いられるほか、実行速度の速さも特徴的です。AI開発においてはスピードが重要視されるため重宝されやすいほか、C言語とも相性が抜群なのも用いられやすい所以です。

JavaScript

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JavaScriptは様々なアプリ開発で使われやすいプログラミング言語です。AI開発においてもJavaScriptは用いられやすく、様々なJavaScriptライブラリが存在します。一方で汎用性を考えると、ブラウザで使用するには若干手間がかかるという点も見られます。

R言語

R言語は主に統計学で活用されやすいプログラミング言語です。機械学習などのプログラミングを作る際に用いられやすく、統計学の知識を使うようなものにおいては必要不可欠な言語となっています。データサイエンスなどの知識がないと使えないため、特定のスキルが欠かせません。

AI開発のルール

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AI開発でのルールは基本的に倫理的なルールが中心とされ、世界的にいかに倫理的にAIを作るかがポイントになっています。特に2023年に広島で行われたG7サミットにおいて、システム開発を行った側の責任に関する話題が出ており、開発者たちへのペナルティなどが語られるようになっています。

2023年11月に行われたAI安全サミットでは、AI開発の懸念点などが話し合われ、中国などAI先進国などが協力して規制を模索していくことが語られています。いわばこうした倫理的なルールの模索が検討されるくらい、現状のAI開発にはルールらしいルールが存在しないと言えるでしょう。

AI開発やシステム開発、ソフトウェア開発の違いとは

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最後にAI開発とシステム開発、ソフトウェア開発の違いに関してご紹介していきます。

完成しているか未完成ながらリリースするか

システム開発やソフトウェア開発の場合は基本的に完成してからリリースを行うことになります。一方でAIは最初から100%ではなく、チューニングなどを重ねていき、100%を目指していくことになります。AIが実際に100%の状態になるには一定の時間がかかるでしょう。

システム開発やソフトウェア開発では100%の状態になるのはある程度わかりやすいですが、AI開発はやってみなければわからないことが多々あります。

AI開発は常に現在進行形

システム開発やソフトウェア開発はバージョンアップを行うことはあるものの、基本的にはリリースされた時点で完成と言えます。しかし、AI開発はこの時点で完成というものがなく、いわば常に現在進行形でアップデートを重ねていくような形と言えるでしょう。

ですので、常に未完成なのがAIであり、チューニングを重ねていく中で100%から150%、200%というような状態を目指せるようになります。

まとめ

AI開発は自前で行うケースもあれば、外注で開発を委ねるケースもあります。それぞれにメリットがあるので、あとはコスト面などの折り合いをつけていく形になるでしょう。多くの企業がAI開発を行っており、今後はそれぞれの企業の開発力が問われていきます。

一方、多くの企業がAI開発を行うということは、それだけクオリティに差が生じやすくなります。倫理的な温度差も当然出てくるため、倫理的なルールを守って作っているかどうかも重要になると同時に、自前で作る際には倫理的なルールを守り、安全性を考慮したAI開発が問われるでしょう。

さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?

生成AIパスポートは、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が提供する、AI初心者のために誕生した、生成AIリスクを予防する資格試験です。AIを活用したコンテンツ生成の具体的な方法や事例に加え、企業のコンプライアンスに関わる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点などを学ぶことができます。

⽣成AIの台頭により、AIはエンジニアやデータサイエンティストといった技術職の方々だけではなく誰もがAIを使えるようになりました。今、私たちがインターネットを当たり前に活用していることと同様に、誰もが生成AIを当たり前に活用する未来が訪れるでしょう。

そのような社会では、採用や取引の場面で、生成AIを安全に活用できる企業・人材であることが選ばれる前提条件になり「生成AIレベルの証明」が求められることが予測できます。生成AIパスポート試験に合格すると、合格証書が発行されるため、自身が生成AIを安全に活用するためのリテラシーを有する人材であることを、客観的な評価として可視化することが可能です。

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