アジャイル開発とは?特徴・メリット・デメリット|スクラムなどの手法についてもわかりやすく解説!
INDEX
- アジャイル開発とは?
- アジャイル開発とウォーターフォール開発との違い
- アジャイル開発が注目される背景
- アジャイル開発の手法
- スクラム
- エクストリーム・プログラミング(XP)
- ユーザー機能駆動開発(FDD)
- アジャイル開発の進め方
- リリース計画
- イテレーション
- アジャイル開発のメリット
- 多様化する顧客ニーズに対応できる
- 開発工程を早められる
- コスト削減ができる
- アジャイル開発のデメリット
- スケジュール管理が難しい
- コストが高くなる可能性がある
- アジャイル開発の注意点
- コミュニケーションを積極的に行う
- チームリーダーが管理を徹底する
- クライアントにも関わってもらう
- まとめ
- さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?
世の中のニーズやスキルの変化は激しく、多くの業界でその変化にスムーズに対応しておくことが課題になっています。
それらの課題を効果的に解決させられる手法として、近年「アジャイル開発」が注目されています。
今回は、アジャイル開発の特徴やメリット・デメリット、スクラムなどの手法についてわかりやすく解説します。
アジャイル開発とは?
アジャイル開発とは、「アジャイル:Agile(素早い)」という意味の開発用語で、システム開発やソフトウェア開発の手法の1つです。
主に、開発の「要件定義・計画・設計・実装・テスト・運用」という開発工程を素早く短期間で繰り返すことができます。
そのため、新しいサービスやツールを企画した時にリリースまでの期間が短くなり、ビジネス活用に落とし込むことが可能です。
アジャイル開発とウォーターフォール開発との違い
ウォーターフォール開発とは、「要件定義・設計・開発・実装・テスト・運用」という開発工程を段階的に段階的に進めていく開発手法のことです。
そのため、基本的に前の工程が完了していない段階で次の工程に進むことができないので、アジャイル開発のように開発途中での仕様変更や機能追加などは対応できません。
ただ、スケジュール管理がしやすいことやインフラ開発、大規模で複雑なシステム・ソフトウェア開発に向いているなどの特徴があるので、現在でも使われることが開発手法の1つです。
アジャイル開発が注目される背景
アジャイル開発が注目されるようになった背景には、世の中のデジタル化によって時代の変化が激しくなったことにあります。
さまざまなサービスやシステム、ツールが大量にリリースされており、それに伴い顧客が求めるニーズも多様化・複雑化し続けています。
その結果、ウォーターフォール開発などの従来の開発手法では、時代に十分に対応することが難しくなっている状況です。
しかし、アジャイル開発は幅広い顧客ニーズに柔軟に対応でき、時代の流れとともに仕様変更を行いリリースし続けられるなどの特性があります。
以上のようなことから、多くの企業でアジャイル開発が採用されるようになりました。
また、今後もアジャイル開発を導入して開発効率の向上やコスト削減を推進していく企業は増加し続けていくことでしょう。
アジャイル開発の手法
アジャイル開発には、さまざまな開発手法があり、その中でも代表的な手法が以下3つになります。
- スクラム
- エクストリーム・プログラミング(XP)
- ユーザー機能駆動開発(FDD)
ここでは、アジャイル開発の代表的な手法を3つ解説します。
スクラム
スクラムとは、チームで効率的に開発を行うためのフレームワークで、最も有名なアジャイル開発の手法の1つです。
主に、イテレーションごとに計画・設計・実装を行い、イテレーションごとに進捗状況や成果物のテストを行います。
そのため、メンバー同士でのコミュニケーションを積極的に行うことが重要です。
コミュニケーションが不足している状態では、十分に進捗状況や成果物の動作確認などが行えないので、トラブルが発生しやすくなります。
エクストリーム・プログラミング(XP)
エクストリーム・プログラミング(XP)とは、開発者を中心とした技術面を重視した開発手法のことです。
開発では、計画よりも仕様変更や追加などを柔軟に対応できることを重視しており、主に以下の「4つの価値」をチームで共有することが求められます。
- コミュニケーション:ステークホルダーとのコミュニケーションを重視する
- シンプル:設計はシンプルにする
- フィードバック:随時、テストを行いフィードバックを得る
- 勇気:仕様変更や設計変更を受け入れる勇気を持つ
ユーザー機能駆動開発(FDD)
ユーザー機能駆動開発(FDD)とは、ユーザー(顧客)にとっての機能価値を重視した開発手法のことです。
ユーザーのビジネスを可視化してそのビジネスに必要な機能を洗い出し、適切な間隔で開発・リリースを繰り返し行います。
そのため、システム開発に必要な知識だけでなくビジネスに必要な知識も求められる開発手法です。
アジャイル開発の進め方
アジャイル開発は、主に以下のような流れで行います。
- リリース計画
- イテレーション
正しい進め方で行うことで精度の高い開発を実現させられるので、しっかりと流れを理解しておくことが大切です。
ここでは、アジャイル開発の進め方・流れについて解説します。
リリース計画
リリース計画では、期間・スケジュール・予算・開発する機能・開発の流れなどの計画を大まかに決めます。
アジャイル開発では、状況や要望に応じて柔軟に変更・修正を繰り返しながら開発を進めていくので、具体的な計画は立てません。
そして取り組むテーマ・開発内容の優先順位が決まったら、実際に開発を始めます。
イテレーション
リリース計画が完了したら、イテレーションを行います。
イテレーションとは、日本語で「反復・繰り返し」という意味のある言葉で、「要件定義・設計・実装・テスト・リリース」のサイクルを繰り返し行うことです。
このイテレーションは、基本的に約1〜4週間ほどの短いスパンで行うことが一般的で、イテレーションごとに機能をリリースします。
また、イテレーションの長さはプロジェクトごとに変わることがほとんどです。
アジャイル開発のメリット
アジャイル開発を導入することで、開発工数を最小限に抑えてビジネス活用をスムーズにさせるなどのメリットがあります。
そんなアジャイル開発には、具体的にどのようなメリットがあるのか気になる方は多いです。
ここでは、アジャイル開発のメリットについて解説します。
多様化する顧客ニーズに対応できる
アジャイル開発は、顧客ニーズに対応しながら開発を進めていくことが可能です。
現在、顧客ニーズは多様化し続けており、今後もさらに複雑化していくことが予想されています。
従来のウォーターフォール開発では、1度開発を進めるとリリースまで仕様変更などが行えません。
しかし、アジャイル開発では短いスパンでイテレーションを行うので、改善や不具合にも柔軟に対応することが可能です。
そのため、顧客のさまざまな要望に答えながら開発が行えます。
開発工程を早められる
アジャイル開発は、「要件定義・計画・設計・実装・テスト・運用」という開発工程を素早く短期間で繰り返すことができます。
そのため、新しいサービスやツールを企画した時にリリースまでの期間が短くなり、顧客の要望にも迅速な対応が可能です。
さらに、修正ために必要な工数を削減することにも繋がります。
コスト削減ができる
アジャイル開発は、各工程を最小限のリソースで行い、短期間でリリースまで行います。
そのため、工数や開発費用、人件費などのコストを削減して、効率的な開発が可能です。
さらに、修正のために工程を戻すと開発期間が膨らみリリースが遅れてしまうので、利益の損失にも繋がります。
アジャイル開発では、随時フィードバックを得ながら修正や改善を繰り返しリリースするので、リリースが遅れる心配も少ないです。
アジャイル開発のデメリット
さまざまなメリットのあるアジャイル開発ですが、反対にデメリットもいくつかあります。
ここでは、アジャイル開発のデメリットについて解説します。
スケジュール管理が難しい
スケジュール管理が難しいことは、アジャイル開発において大きなデメリットの1つです。
アジャイル開発は、顧客ニーズに柔軟に対応しながら開発を進めていく開発手法なので、リリース計画で予定していたスケジュールから大幅に外れてしまう可能性があります。
さらに、各工程でフィードバックを受けすぎることで、チーム全体の開発の方向性がぶれてしまうことも多いです。
そのため、アジャイル開発を行う場合はできるだけスケジュールや方向性がずれないように意識して行いましょう。
コストが高くなる可能性がある
予定していたスケジュールから大幅にずれてしまうことで、工数や予算などのコストが高くなる可能性もあります。
特に、工数が伸びることでかかる人件費は膨らみやすく、場合によってはチームメンバーを増員しなければ行けないケースも少なくありません。
コストが膨らみすぎてしまうと、アジャイル開発のメリットが失われてしまうので、十分に注意が必要です。
アジャイル開発の注意点
アジャイル開発を導入することで開発工程やコスト削減が期待できますが、アジャイル開発を導入した結果失敗してしまうケースも少なくありません。
アジャイル開発を導入して効果を得るためには、アジャイル開発の注意点について理解しておくことが大切です。
ここでは、アジャイル開発の注意点について解説します。
コミュニケーションを積極的に行う
アジャイル開発を成功させるためには、チーム内でのコミュニケーションを背極的に行うことが大切です。
特に、積極的に指示や提案、指摘などができるチーム作りを心がけて、活発に議論が行える状態にしておきましょう。
相手の意見を尊重することも大切ですが、アジャイル開発では迅速に顧客ニーズに対応することが求められるので、以上のようなチーム環境を整えておくことが大切です。
チームリーダーが管理を徹底する
チームリーダーが管理を徹底することも、アジャイル開発では欠かせないポイントの1つです。
アジャイル開発では、予定よりも大幅にスケジュールやコストがずれてしまうリスクがあるので、リーダーがしっかりと管理する必要があります。
十分に、リーダーとして役割が機能していなければ、工数延長や予算拡大、顧客満足度の低下に繋がってしまいます。
クライアントにも関わってもらう
アジャイル開発は、クライアント(顧客)にも積極的に関わってもらうことで、成功させやすくなります。
アジャイル開発では、開発者中心ではなく顧客ニーズへの対応を中心とした開発が必要です。
クライアントが積極的に開発に関わることで、チームでは顧客ニーズに対応しやすくなり予定が乱れるリスクも減らすことが可能です。
そのため、アジャイル開発を行う際は、クライアントにも意思を伝えておくことをおすすめします。
まとめ
アジャイル開発は、顧客ニーズへの柔軟な対応やコスト削減に繋がるなどのさまざまなメリットがあることから、多くの開発現場で利用されています。
特に、仕様変更が多い場合やリリースを継続的に行う必要のある場合では、とても価値のある開発手法です。
これからアジャイル開発を導入して業務効率化やコスト削減を進めていきたい場合は、アジャイル開発の進め方や注意点などへの理解を深めていきましょう。
さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?
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