プロンプトとは何?意味や例、生成AIにおける使い方や例をわかりやすく簡単に徹底解説!
INDEX
皆さんはプロンプトをご存じですか?プロンプトはAIを動かす上でなくてはならない命令であり、AIではなくてもコンピューターに対しても必ず用いられ、これがないと動きません。そのプロンプトは年々重要性を増しています。
本記事ではプロンプトとは何かを中心にその意味や使用例、使い方についてご紹介していきます。
プロンプトとは何?
そもそもプロンプトとはどういうものなのか、ここからはプロンプトの意味を含め、プロンプトの基本的な解説を行っていきます。
プロンプトの意味
プロンプト(prompt)には刺激する、促すなどの意味があり、それが転じて「入力促進記号」と呼ばれるようになります。例えばパソコンだと、「ここから命令を入力しなさい」と促すようなマークがついており、そこに命令文を入力します。ちなみにプロンプトはただのマークで、実際に入力する命令文は「コマンドプロンプト」と言います。
今までのコマンドプロンプトがAIにおけるプロンプトに
しかし、AIにおけるプロンプトはこれまでのプロンプトの意味とは異なります。AIへの指示そのものがプロンプトの意味となっており、今までのコマンドプロンプトの意味が変わったと言えるのです。
パソコン用語としてのプロンプトはコマンドプロンプトを促すマークに過ぎませんでしたが、AIでは命令文の意味合いでプロンプトが用いられています。
プロンプトの種類
実はプロンプトにはいくつかの種類があります。ここからはプロンプトの種類についてご紹介していきます。
命令のプロンプト
基本的なプロンプトは命令系のものが目立ちます。例えば、このことについて教えてほしい、翻訳してほしいなどの類はすべて命令のプロンプトです。近年増えているAIを使った画像生成ではプロンプトの数が何十種類もあり、立ち姿だけでもいくつもあります。
言ってしまえばプロンプトの大半は命令であり、いかにうまく命令を行って誘導できるかがChatGPTなどを使いこなす上で重要であることを意味します。
補完のプロンプト
補完のプロンプトは、途中まで入力したテキストを踏まえて、その続きを補完してくれるプロンプトです。わかりやすい例を出すと「8月の夏、気温は35度、今日もとっても」とまで書いたとします。すると、その先に来るのはおおよそ「暑い」に関連した文章ですが、この補完を行ってくれるのが補完のプロンプトです。
いわば主語までを作り、その先のものをChatGPTなどにゆだねるようなものなので、テキストの補完などに用いられます。
実演のプロンプト
実演のプロンプトは、最初にユーザーが実例を示した上で、その実例から推測をしてもらうことになります。
こちらも分かりやすく例えるならば「あるなしクイズ」のようなもので、楽しいか悲しいかを推測してもらう際に、給料日=楽しい、公共料金支払い日=悲しいなど実例を出していく中で、ローン返済日は?と入力します。すると、AIが推察して悲しいと返します。これが実演のプロンプトです。
プロンプトが用いられる場面
実際にプロンプトはどのような場面で用いられるのか、プロンプトが用いられる場面についてご紹介します。
コンテンツ作成のサポート
近年ChatGPTで生成された文章を丸々用いる人がおり、これを制限する動きが強まっています。しかしながら、ゼロからコンテンツを作るのが難しい人もいれば1さえ作ってくれれば100でも1000でも膨らませる人もいます。プロンプトを活用することでゼロから1を生み出すようなコンテンツ作成のサポートにつなげられます。
特定の条件やテーマなどを与えていき、AIからの提案が受けられるのです。その提案を踏まえてコンテンツを作成していけばいいというわけです。
業務の効率化
私たちが仕事をしていく中で面倒な仕事・業務がたくさんあります。先ほどのコンテンツ作成もそうですが、もう少し省エネで仕事に取り組みたいという方もいるはずです。プロンプトはこうした業務の効率化に活用できます。
具体的な指示を出しておけば、ある程度のおぜん立てまではしてくれるので、あとは人間がそれを整えていくだけです。
画像生成などで理想的なものを作り出す
プロンプトの重要性が出やすいのは画像生成などを行う場合です。命令のプロンプトでもご紹介した通り、画像生成では事細かな命令がたくさんあります。顔の表情なども含め、細かく指定できるからこそ、AIなのか人間が描いた絵なのか瞬時には理解できないケースも出てくるのです。
一方で同じ画像生成でもプロンプトの技術が低く、低次元のものが生み出されることもあります。プロンプトは重要な意味を持つからこそ、その技術力が問われやすいとも言えます。
プロンプトの使用例
プロンプトの使用例もしくは文例集は多く、その数は無数に存在します。ある文例集のサイトを見ると、テーマ別、タスク別、タグなどから活用したいプロンプトを選べます。
例えばタスクを見ると、ChatGPTをはじめとするAIに何をしてほしいのかが記載されています。例えば文案を出してほしいというタスクを選んだら、メールの文面を考えてもらうことやメモから議事録を作ってもらうなどのプロンプトが表示されます。
プロンプトが示されると、特定の部分だけを変えてオリジナルに変えることでその人に合った使い方が活用できるようになるのです。例えば議事録作成は非常に面倒で、これだけで相当な時間を要します。プロンプトを使用すれば瞬時に議事録を作ってくれるため、これほど便利なものはないでしょう。
生成AIにおけるプロンプトの使い方
ChatGPTなどの生成AIにおいてプロンプトを使う際には、いくつかの使い方があります。ここからは使い方についてご紹介します。
小説を書いてもらう
ChatGPTなどをはじめとする生成AIは小説を書いてくれます。もちろんゼロから小説を書くことは難しいですが、ある程度あらすじが決まり、設定や背景が決まっていればそれをプロンプトで入力することで一定内容の小説が書けます。
いわゆるアウトラインを確かなものにすることで人間が執筆したような小説を書いてもらえます。その後微調整などを加えれば、とてもAIが書いたとは思えない文章が出来上がるというわけです。
プレスリリースを作る
近年多くの企業が自社のプレスリリースを出す傾向にあります。これはローコストで大手新聞社などのページでプレスリリースとして掲載され、その実績をアピールすることができるためです。
そのプレスリリースは作成が少し面倒ですが、これもプロンプトを駆使することで大幅にサポートをしてくれます。そのサポートに沿う形でプレスリリースを作っていけば納得のいくものに仕上がりやすくなるのです。
志望動機を書く
志望動機を書いてもらうケースでは、志望動機を書く際の情報が不足していないかをプロンプトで尋ね、その上で必要なものを提示してもらい、付け加えていくというやり方があります。こうした志望動機などは客観的な視点が欠けるケースがありますが、それを補ってくれるのです。
志望動機をAIに書いてもらうなんて信じられないと思う人も多いでしょうが、よりスマートに、より必要なものを取り込んでいくという観点で使うと、人に相談するよりも納得のいく添削をしてもらえる可能性があるのです。そのためには質のいいプロンプトを用いることが必須です。
プロンプトの重要性とは
ここまでプロンプトについてご紹介してきましたが、プロンプトは非常に重要な意味を持ちます。なぜ重要なのか、その理由をご紹介します。
精度を高めないといけない
プロンプトは曖昧であればあるほどあさっての方向性のレスポンスが返ってきやすいです。例えば、子供におつかいをさせるとします。その際、「おいしいものを買ってきて」とだけ伝えたら、子供はお菓子や果物、ジュースなど色々なものを買う可能性があります。仮に命令を出す人にとっての「おいしいもの」が刺身だったとしたら、質問の精度が低すぎます。
刺身を買ってきてもらうなら何の刺身なのか、いくらまでの刺身なのかまで特定させる必要があります。1種類しか入っていないのか、何種類も入っているものがいいのか、そこまで示す必要があるのです。質問の精度を高めることはレスポンスに大きな影響を与えます。
プロンプトエンジニアリングについてもご紹介
プロンプトの重要性が増している一方、事細かにプロンプトを作るのはなかなか大変です。そんなプロンプトを作成してくれる職種があります。それがプロンプトエンジニアリングです。ここからはプロンプトエンジニアリングについてご紹介します。
プロンプトエンジニアリングの仕事
プロンプトエンジニアリングはAIから納得のいく答えを引き出すために命令文などを考えていく仕事であり、指示文などの設計を行っていきます。
プロンプトエンジニアリングの仕事はAIに関する知識があることは当然ですが、普段から自然言語処理に造詣が深く、プログラミングスキルもなければいけません。プロンプトエンジニアリングの仕事は、これからChatGPTなどの生成AIを活用する企業にとって大変重宝される仕事だからこそ、今後重要性が増し、手に職につながりやすい仕事とも言えます。
まとめ
プロンプトはやり方1つでChatGPTを超有能な存在にしてくれる一方、おバカタレントもびっくりな答えを出すこともあります。それほどプロンプトの存在は重要なのです。
裏を返せばプロンプトを使いこなせる人間こそが仕事ができる人間になりやすく、年収などにもつながりやすいと言えます。先ほどご紹介した文例はあくまでも一例に過ぎず、仕事をよりやりやすくなるプロンプトはまだまだあります。生成AIの時代に突入しようとしている今だからこそ、プロンプトの重要性を正しく理解し、積極的に活用しましょう。
さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?
生成AIパスポートは、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が提供する、AI初心者のために誕生した、生成AIリスクを予防する資格試験です。AIを活用したコンテンツ生成の具体的な方法や事例に加え、企業のコンプライアンスに関わる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点などを学ぶことができます。
⽣成AIの台頭により、AIはエンジニアやデータサイエンティストといった技術職の方々だけではなく誰もがAIを使えるようになりました。今、私たちがインターネットを当たり前に活用していることと同様に、誰もが生成AIを当たり前に活用する未来が訪れるでしょう。
そのような社会では、採用や取引の場面で、生成AIを安全に活用できる企業・人材であることが選ばれる前提条件になり「生成AIレベルの証明」が求められることが予測できます。生成AIパスポート試験に合格すると、合格証書が発行されるため、自身が生成AIを安全に活用するためのリテラシーを有する人材であることを、客観的な評価として可視化することが可能です。
ぜひあなたも生成AIレベルを証明し「生成AI人材」に仲間入りしましょう!