コード生成AIとは?Code Llamaなどおすすめサービス・メリット・デメリットをご紹介
INDEX
- コード生成AIとは?
- テキストで指示を出すことで自動でコードを生成
- コーディングAI・ソースコード生成AIなどと呼ばれることも
- コード生成AIのおすすめサービスは?
- Code Llama
- GitHub Copilot
- CodeWhisperer
- OpenAI Codex
- IntelliCode
- コード生成AIのメリット
- 時間が短縮できる
- バグの発見・修正ができる
- 効率よく作業ができる
- コード生成AIのデメリット
- 間違っているケースもある
- セキュリティに関するリスクがある
- スキルの低下を招くことがある
- コード生成AIには問題点はある?
- コード生成AIを使用する場合の注意点
- まとめ
- さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?
コード生成AIとは、自然言語を入力することでJavaScript・HTML・CSSなどのコードを生成してくれるAIツールです。
プログラミング初心者でも簡単にコード生成ができるため、作業効率の向上が期待できるでしょう。
しかし、著作権侵害・プライバシー侵害・バイアスの問題など、まだまだ解決しなければならない問題を抱えていることが事実です。
そこで本記事では、コード生成AIの概要・Code Llamaのようなおすすめサービス・メリット・デメリットを紹介します。
コード生成AIの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
コード生成AIとは?
コード生成AIとは、Webサイト作成時にHTMLやCSSなどの「コード」にしたい言葉を入力するだけでコードを生成してくれるAIです。
プログラミング初心者の方でも簡単にコードを生成できるため、活用している方も多いでしょう。ここでは、コード生成AIについてさらに詳しく解説します。
テキストで指示を出すことで自動でコードを生成
コード生成 AIは、テキストで指示を出すことで自動でコードを生成してくれます。
例えば、HTMLやCSSなどプログラミング言語を完全に理解できている方は少ないでしょう。
ある程度理解していてもイメージ通りのデザインにならないこともあり、困ることもあります。
コード生成AIは「どのようなデザインにしたいのか」をテキスト入力するだけで難しいプログラミング言語の生成が可能です。
プログラミング初心者やコードの知識がない方でも簡単にコードを作れるため、Webサイト制作に役立てられるでしょう。
コーディングAI・ソースコード生成AIなどと呼ばれることも
コード生成AIは、コーディングAI・ソースコードAIとも呼ばれています。
コーディングとは、プログラミング言語を使ってソースコードを書くことです。また、ソースコードとはプログラミング言語で書かれたテキストファイルを指します。
どちらも微妙に意味が異なるものの、コードを生み出すことに変わりはありません。使われている言葉が異なっていても、同じような意味で使われていると理解しておきましょう。
コード生成AIのおすすめサービスは?
コード生成AIのおすすめサービスは、以下の5つです。
- Code Llama
- GitHub Copilot
- CodeWhisperer
- OpenAI Codex
- IntelliCode
コード生成AIは、さまざまなサービスが展開されています。基本的にどのサービスでもコードの生成が可能です。
各サービスの特徴を理解して、自身に合ったサービスを選択しましょう。
Code Llama
Code Llamaは、アメリカのIT業界大手Meta社が開発したコード生成AIです。自然言語とコードの両方のプロンプトに対して、コードを生成できます。
それ以外の機能は、プログラムの補完・プログラム関連の質問への応答です。
プログラムの補完とは、プログラムの穴埋めのようなもので中途半端になっているソースコードを完成してくれるでしょう。
一方で、プログラム関連の質問への応答とは、プログラム内で「どのコードを使うべきか」「どのようにデザインすべきか」などを提案してくれる機能です。
また、Code Llamaは学習時に約16,000単語の長いデータを利用しており、約100,000単語の入力に対しても高い精度で回答を出せます。
GitHub Copilot
GitHub Copilotは、プログラミング開発者が書き始めたコードをもとに、その続きを予測して提案してくれるコード生成AIです。GitHubとOpenAIの共同開発により生まれました。
GitHubは、世界中の人々がプログラムコードやデザインを保存・公開できるソースコード管理サービスです。またOpenAIは、AIを専門とする非営利研究機関で「ChatGPT」を開発しています。
GitHub Copilotは、GitHubの膨大なソースコードデータを学習していることが特徴です。
そのため、多様なコーディングスタイルやプログラミングパラダイムを理解して、多くのプログラミング言語に対応しています。
さらに、特定のコードの文脈を理解し、その文脈に合わせたコードを生成する能力を持ち合わせているでしょう。
CodeWhisperer
CodeWhispererは、AWSのサービスで使用するために最適化されたコード生成AIです。
Amazonのコードや公開されているコードで学習し、自然言語のプロンプトを理解して複数のコードをリアルタイムで提案できます。
また、見つけにくい脆弱性を検知し、問題のあるコードを高精度で特定して修正案を提示してくれるためセキュリティ面も安心です。
なお、AWS(Amazon Web Services)とはAmazonが提供するクラウドサービスで、仮想サーバーの提供・ストレージの提供・データベースの管理などを行っています。
OpenAI Codex
OpenAI Codexは、ChatGPTで有名なOpenAIが開発したプログラミング生成AIです。
先述した「GitHub Copilot」と同じデータを学習しており、PythonをはじめJavaScript・Ruby・TypeScriptなど複数のプログラミング言語を生成できます。
自然言語のプロンプトに対応しており、実行したい命令を入力することでコードが自動的に生成され、業務効率化を図れるでしょう。
IntelliCode
IntellCodeは、過去のコードやGitHub上のオープンソースコードのパターンを学習したコード生成AIです。
プログラム開発者が使用するライブラリ・フレームワーク・APIにもとづいてコード保管を提供しています。
「Visual Studio」や「Visual Studio Code」に統合されているMicrosoftのプログラミング支援ツールです。
基本的に日本語に対応していないコード生成AIが多いなか、IntellCodeは日本語に対応し、日本人でも使いやすい仕様になっています。
コード生成AIのメリット
コード生成AIのメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 時間が短縮できる
- バグの発見・修正ができる
- 効率よく作業ができる
コード生成AIはプログラミング言語を理解していなくても、時間を短縮し、効率よく作業できます。また、自身で作成したソースコードのバグを発見し、修正することも可能です。
プログラミング初心者のよきサポート役として活用できるでしょう。
時間が短縮できる
コード生成AIを利用することで、プログラミングにかかる時間を短縮できます。その理由は、手動でコードを入力する必要がないためです。
どれだけ知識のあるプログラミング開発者でも、コードを手動で入力するにはそれなりの時間が必要になります。
コード生成AIを利用すれば、実行したい命令を入力するだけであっという間にソースコードの作成が可能です。
このようにプログラミングの時間を短縮することで、基本的なコーディングをコード生成AIに任せられます。
そうすることでプログラミング開発者が、より高度なタスクや創造的な作業に集中できるでしょう。
バグの発見・修正ができる
コード生成AIは、ソースコード内のバグの発見・修正ができます。
なぜなら、AIは既存のコードから一般的なバグのパターンを学習しており、新しくコードを生成する際にバグを避ける能力があるためです。
例えば、何かしらのバグがありページがうまく反映されない際に、バグを発見して修正してくれます。
また、手動でソースコードを作成した際にはバグがないか確認してもらうことも可能です。
コード生成AIは、既存のコードから潜在的なバグやセキュリティの脆弱性を特定できる能力もあります。
この能力を活用すれば開発段階の問題を特定して修正できるため、長期的なメンテナンスコストを抑えられるでしょう。
効率よく作業ができる
コード生成AIの導入により、効率よく作業ができるようになります。基本的なソースコードの作成をAIに任せることで、プログラム開発者が別の仕事を進められるためです。
実際に人的リソースの効果的な管理は、どの企業も重要な課題となります。作業効率を上げるために「どこまで人の手に頼るのか」がポイントとなるでしょう。
プログラミングは重要な業務ですが、コード生成AIの導入によりある程度任せられるようになると、作業効率が大きく向上します。
こだわり抜いてプログラム開発者にコストをかけるのか、ある程度任せられる業務をAIに任せて重要な部分に人的コストをかけるのか、手腕の見せどころとなるでしょう。
コード生成AIのデメリット
コード生成AIのデメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 間違っているケースもある
- セキュリティに関するリスクがある
- スキルの低下を招くことがある
コード生成AIは、さまざまなソースコードを学習しているものの、必ずしも正確とはいえません。また、脆弱性を生み出す可能性があり、セキュリティ面でも不安を抱えています。
さらに、プログラミングをAIが担当するため、プログラム開発者のスキル低下につながる可能性があるでしょう。
しかしコード生成AIの能力を最大限に発揮するためには、これらのデメリットと向き合い、克服する策を検討することが必要になります。
間違っているケースもある
コード生成AIが作り出すソースコードが、間違っているケースもあります。多くのソースコードを学習しているとはいえ、常に正確に生成することは難しいためです。
コード生成AIは学習したパターンにもとづいて、コードを生成します。しかしながら、特定のコンテキストやニュアンスを完全に理解することは難しいといえるでしょう。
場合によっては、生成したコードに不適切な文字列やプロジェクトの要件を満たさない内容になる可能性があります。
コード生成AIを利用する際は、必ずプログラム開発者がしっかりとコードレビューを行いましょう。
セキュリティに関するリスクがある
コード生成AIが作成するコードは、セキュリティに関するリスクがあります。AIが生成するコードは、脆弱性を生み出す可能性があるためです。
脆弱性とはコンピューターのOSやソフトウェアにおいて、プログラムの不具合や設計上のミスが原因となって発生した情報セキュリティ上の欠陥を指します。
コード生成AIは、常にセキュリティを最大限に考慮した状態で生成するわけではありません。ときには、セキュリティ上の欠陥となる事象が現れる可能性があります。
またコード生成AIが、セキュリティの低いコードを生成させる攻撃の対象になる可能性も否めません。
上述したセキュリティ面のリスクを補うには、生成されたコードのセキュリティレビューや、コード生成AIのセキュリティ対策が不可欠といえるでしょう。
スキルの低下を招くことがある
コード生成AIを利用すると、プログラム開発者のスキル低下を招くことがあります。基本的に、AIがコードを生成してしまうためです。
コード生成AIを導入すると、プログラム開発者はコードを生成する機会が激減してしまいます。
コード生成に携わっていないと、どうしても感覚が鈍ったりコードを忘れてしまったりと、経験不足を露呈することになるでしょう。
また、コード生成を自身で行わなければ知識が身につきにくくなるため、結果的にスキル低下を招く恐れがあるといえます。
コード生成AIには問題点はある?
コード生成AIは、著作権侵害の恐れがあり、問題となっています。著作権侵害が認められると、コード生成AIで生成したコードはすべて使用できません。
実際に、コード生成AIが学習の際に使用するデータに対して、著作権に配慮していないと指摘されています。
著作権侵害を起こしている可能性があるコンテンツを事業用として使用することは、深刻なリスクを抱えていることになるでしょう。
そのほかにも、学習用データのプライバシー問題・バイアス(偏見・先入観)の問題などが懸念されています。
上述した問題を解決するためには、新たな取り組みや法に関係するような決まり事が必要になるでしょう。
コード生成AIを使用する場合の注意点
コード生成AIの注意点は、デメリットでも述べた通り「AIでもミスが起こる」ため必ずコードレビューを行うことです。
人間がコードを生成する際はミスが起こり得るため、必ず見直しを行います。このことはAIも同様でしょう。
自動でコードを生成できるものの「絶対に間違っていない」ことはありません。
すべてをAIに任せるのではなく、AIに手助けをしてもらい、最終チェックは自身で行うことが重要になるでしょう。
また、プログラミング初心者がコード生成AIを利用する際は注意が必要です。
プログラミングの知識がゼロでも、コード生成AIを利用すればプログラマーのように書けてしまいます。
できあがったソースコードを確認して、多くの方が「自分で作成した」と勘違いをしてしまうでしょう。
さらに、プログラミングの知識がゼロではAIが作成したコードの確認ができません。
コード生成AIを利用する際は、自身もプログラミングの知識を身につけておく必要があるでしょう。
まとめ
コード生成AIは、自然言語を入力するだけでコードを生成してくれるAIです。
誰でも簡単に生成できるため、プログラミングに不慣れな方やプログラミング作業の負担を軽減したい方におすすめといえるでしょう。
しかし、コード生成AIは学習データの著作権を考慮していないため、生成されたコードが著作権侵害にあたる可能性があります。
このような問題が生じるものの、コード生成AIをうまく利用することでプログラミングの作業効率向上が期待できるでしょう。
さらに、今注目を集める生成AIリスキリングの第一歩を。生成AIパスポートとは?
生成AIパスポートは、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が提供する、AI初心者のために誕生した、生成AIリスクを予防する資格試験です。AIを活用したコンテンツ生成の具体的な方法や事例に加え、企業のコンプライアンスに関わる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点などを学ぶことができます。
⽣成AIの台頭により、AIはエンジニアやデータサイエンティストといった技術職の方々だけではなく誰もがAIを使えるようになりました。今、私たちがインターネットを当たり前に活用していることと同様に、誰もが生成AIを当たり前に活用する未来が訪れるでしょう。
そのような社会では、採用や取引の場面で、生成AIを安全に活用できる企業・人材であることが選ばれる前提条件になり「生成AIレベルの証明」が求められることが予測できます。生成AIパスポート試験に合格すると、合格証書が発行されるため、自身が生成AIを安全に活用するためのリテラシーを有する人材であることを、客観的な評価として可視化することが可能です。
ぜひあなたも生成AIレベルを証明し「生成AI人材」に仲間入りしましょう!